第17話 突破口
「さて、どうするか.....」
四角テーブルを日本独立軍の面々が囲み、地図とにらみ合っている
向かいくる敵、軍隊に対してどういう行動をとるか模索中なのだ
スラムの中にポツンと作られた簡易的なテントの中に水面・健二・宮・弥生・生井の主要メンバーが会議を行っている
そして、その外には溢れんばかりのスラム日本人がトラックから強奪した酒を飲みあっている
その陽気な雰囲気とは対照的にテントの中ではピリピリとした雰囲気が漂っていた
「状況を確認しよう。まずは、この地図と条件を見てくれ」
【条件】
(相手側の戦力)
・2個師団(軍2万人)
・戦車10両、大砲15個(中距離用)
がスラムに攻めてくる
なお航空機、軍艦は使ってこない模様
(味方側の戦力)
・スラム住人5万人
・小銃7万丁
・起爆装置4つ
【地図の情報】
スラムの正面には大きな広場あり、更に正面には長さ30メートルにのぼる大きな川がある
その大きな川は左手にある大きな山からスラムをの正面を横切って流れている
スラムは周りが海に囲まれている半島になっている
スラムは東京ドーム20個分の広さがある
陸続きになっている場所は山だけなのだ
それ以外は、海と川でスラムが切り離されている
縮図
山山 軍基地
山山川川川川川
海 川川川川海
海 海
海 スラム 海
海海海海海海海海海海海
「これらの情報から軍は川を渡って攻撃してくると予想される」
「リーダー、その根拠は」
宮が水面の案に素朴な疑問を投げかけた
それに対して、焦ることなく落ち着いた口調で水面は答えた
「まず、軍艦が使われることはないため海からの侵入は考えにくい。次に山から攻撃する可能性だが、山は標高が高く越えるだけで体力を物凄く使うので無いと思う。また持久戦に持ち込むことも考えられない。今日本中のありとあらゆる所で反乱がおきている、直ぐに終わらせたい、つまり短期戦だ」
健二が分かったかのようにこう言った
「なるほど、着いたらそっこうに川に橋をかけ攻撃すると」
「そういうことだな」
「では、橋を架けるのを邪魔すればよいのでは?」
「持久戦になるのは、こっちもこまる。食料は3日しか持たん。それにあちらには大砲がある。遠くまで飛ばせないとはいえ、橋を邪魔する我らを潰すには十分な射程だ」
「今のうちに逃げては」
「逃げるってどこに.....。大勢で動けば直ぐにバレる。離散化したら反乱を起こした意味がなくなる」
「じゃあ、どうしろっていうんですか!否定ばっかしてないで、リーダーも案を出してくださいよ!」
「ううむ.....」
水面の否定ぶりに逆上し、健二が声を荒げた
相手の意見は糾弾し、自分は何もしないという無能ぶりを発揮する水面
愚かな作戦を立案する健二も口だけの水面のどっちもどっちだなと、生井は呆れた
作戦から1時間が経過すると、水面の頭にはある作戦が浮かんでいた
「よし、思いついた!」
「ついに作戦を考えたんですか。リーダー、それでどういった作戦ですか」
「作戦は.....」
…
時間がたつにつれ、軍隊がスラムへ近づいてく
それまでに、水面たちはどう行動するか
鍛えられた軍隊とどう戦うか、今水面の手腕にかかっている
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