第5話 入隊
「分かった、その上で僕は入隊したい」
「正気か?」
「そして、僕をリーダーにしてくれ」
「!?」
水面には目標があった
中国を滅ぼすという狂気的な目標が
しかし、そのためには自分一人では叶わず大勢の仲間を手に入れる必要があった
そして、その大勢の仲間を手に入れるためには日本独立軍のリーダーにならなければいけなかった
「約束しよう、絶対に日本を独立すると誓う」
「だけど、いまさらお前ひとりが入ってきたところで何か変わるのか?」
「逆に今おまえたちがやってきたところで何か変わったか?」
「う......」
「ただただ自分の怒りの発散のために部員たちを死なせ、そしてこの事態だ。だが、私なら事態を打開し、日本を独立することが可能だ」
「で、でも突然やってきてリーダーになりたいって虫が良すぎないか?」
どちらもどちらである
怒り任せにテロに奔走した独立軍も復習とばかりに中国を滅亡することが第一目標の水面の同じ穴の狢だった
しかし、表面上では一点の曇りもない水面の意見が正しかった
場は自分優勢と見た水面はリーダー格の男にこう言った
「はあー--。なら僕に何か条件を与えてくれ。その条件を突破したら僕をリーダーと認めてくれるよな?」
「条件?」
「僕を仮リーダーとして上手く統率し条件をこなす。もし失敗したら僕の命を差し上げる。もし成功したら僕をリーダーにしてくれ」
その後、しばらくの沈黙が続いた
「しかし......」
「お願いだ。分かってくれ」
そう水面が言うとダメ押しにどけ座をした
「分かった。一応認めよう。しかし、認めたのは俺だけだ。部員は俺含めて4人だ。後の3人から認め貰えなかったら、この話は無しな」
「ありがとう」
夕方......
「ということで......この人をリーダーにしても良いか?」
メンバー全員が帰り、その人たちにさっきの男が事を話した
話し終えた後、熟考の後
他の3人のメンバーも理解してくれた
「じゃあよろしく。仮リーダー」
「よし何とかまとまったし、とりあえず自己紹介しようか」
「僕は紙上 水面だ」
「私の名前は......」
そこから一通り自己紹介が始まった
元リーダーは真波 健二(まなみ けんじ)という名だ
水面が本社で最初に会った男だ
そして今、現リーダーと話している人は灯 宮(ともしび みや)という名の女だ
なぜか白衣を着ている
その白衣の見た目に合うように彼女は医療係だった
そして台所で料理している人が神楽 弥生(かぐら やよい)という名の少女だ
まだ中学生くらいの少女なのに、料理や掃除などの家事が得意だ
最後に机で黙々と本を読んでいる人が滴模 生井(しずくも うぶい)という女だ
以上が日本独立軍のメンバー
水面はこの組織に入り、日本革命を起こす
そして中国に復讐を果たすのだが、これはまだ先の話
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