捜索

荒野をバギーが走る。

砂煙

揺れる車体

天が裂ける中を飛行する小型な飛行機

時刻は夜。

重力や風圧に変化が無い事を祈りながらスロットルを全開にして風を受ける。

そうして木々を抜けた先にある1つの町が見えた二人は気を抜いてしまった。

後ろから威圧が来た。

地面が掘り起こされる。

避ける為に旋回して空中に飛び出した。

岩がジャンプ台のようになったのだ。

バギーから投げ出された二人は迫り来る死の予感を読み取り、回避した。

しかし一人が狙われ、鼻先まで来ていた。

飛び散った砂より早いと思われる物体がそこにあるように感じた。

目を閉じた。

その瞬間、切り裂かれた。

空間に隠れていた物体はその異様な姿を表し、燃えていた。

切り口はマグマのように赤黒く。赤い体液はゆっくりと燃焼していた。


「兄さん!?」


すぐに寄ってきたもう一人のほうを3人目の人が見る。

その手にある剣は地面に向けたまま、笑顔でこう言った。


「お久しぶりだね?女狐。そして、僕の恋人君♪」


「なっ!?お、おおおお、お前!?」


「あ、お久しぶり。死んでたと思っていたよ。PADさん」


「あら?言うようになったわね~。大きくなったからかしら?脳ミソの代わりにそこだけ大きくなっちゃって」


(もう俺知らないからな!?)


そそくさと立ち去ろうとした所を猫のように持ち上げられ、手錠や薬に縄で縛り上げてパンクしただけで一応無事なバギーに乗せられ。二人の喧嘩……いや。戦争を見る事を強制された。

時刻は夜。いじけた兄は寝始めた。

睡眠BGMにしては酷い罵倒と物が擦れた嫌な音を聴きながら……

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スタンス・サーティン=8 デルタイオン @min-0042

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