第61話 VSリンガ アサシンの戦い方

俺は剣を抜き、リンガの魔剣を受け止める。

相手は両手で叩きつけているのに、あまり威力がないように感じる。

疑問に感じた、直後、剣の重みが消え、リンガを見失う。

目の前にいたはずのリンガの気配がなくなった。


 「は?」

 『カサネ、後ろだ!』


声に従い、後ろに剣を振るとそこには剣を受け、後ろに下るリンガ。


 「どういうことだ?」

 『奴のスキルだろうな』


俺はリンガに対して、解説を使う。


 名前 リンガ

 職業 アサシン

 スキル 暗殺術 気配希薄


暗殺術 相手に気づかれない状態での攻撃力があがる。


気配希薄 気配をうすくできる。



気配をうすくして、突然消えたように見えたワケかここからどうするか。


 

 『相手を感知する方法か。パラライズを薄く広範囲に張る。』

 「持続できるのか?」

 『やるしかないだろう。』


リムは俺の腰のカバンに戻り、そこから微弱なパラライズを出す。

後は感電した音を頼りに剣に対応していく。

が、気配がない状態では剣だけでは防げず、細かい傷を負っているうちになんだが力が抜けていく。


 「な、なんだ、これ」

 『ヤバイ、魔剣の魔力が傷から侵入している。カサネ、一端離れるぞ、パラライズ!」


リムのパラライズが高威力で放たれ、リンガに当たる。


 「これは麻痺か?これくらいなら問題はない。」


リンガは当たった部分を振っているが、麻痺している様子はない。

不思議に思い、解説を使ってみる。


種族 魔剣

スキル 魔力浸食 魔力膜 


魔力浸食 魔剣で傷つけたものを魔力を使い、支配する。


魔力膜 魔力の膜で覆い、防御膜を形成する。


どうやら、魔力膜というスキルでパラライズを遮断したようだ。強度以上の威力であれば、どうにかなるか。

と、それよりも傷が問題だ。体の自由が奪われるのはまずい。


 「さて、そろそろトドメといこうか?」


また、リンガの気配が薄くなる。このだるさで防げるか・・・。


 バチッ!


反応あったところに振り向く。が、そこには小石があるだけだった。


 「これで終わり!」


俺の後ろからリンガが切りかかる。


 「いや、お前の終わりだよ。消化!」


俺はスキル玉消化を使用し、傷の魔力を消化したうえで光で目つぶし。体を傾け、ギリギリ魔剣をかわし、リンガの胴を切りはらう。

消化のおかげで魔力膜は中和され、やっとのことで一撃を入れることができた。

今の一撃を受けて、相手は唖然と自分の傷に手を当てる。

そして、手についた血をみて、段々と怒りが顔に現れる。


 「き、貴様あああ!」

 「いままで、傷つけられたことなかったのか?いや、それはないな。となるとリンガの性格がでたか?」

 「殺す!」


また、気配が薄れる。今度の一撃は本気を出してきたようで、ビリビリとパラライズが反応し続け、どこにいるかわからない。


 「とった!」

 「と思ったか?」


 キン!


 「な!?反応できるはずが。」

 「もう慣れた。」


俺はリンガの剣を完全に防いだ。なぜ、できたか。それは慣れたからだ。

 

 ジョブ取得 アサシンLV1


ジョブを得るほどの慣れを。


 「もう、お前の有利性はなくなった、今度はこっちの番だ!」

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