第53話 緊急依頼
ゴブリンの巣殲滅から、部屋にてゆっくりと療養し、体が本調子に回復した後は店の手伝いで体をほぐすこと数日、ステータスもチェックすると色々と上がっていた。。
職業 フリーター▽剣士LV4
武闘家LV4
弓士LV4
料理人LV5
年齢 17
LV 5
HP C
MP ×
力 C
頑丈さ C
素早さ C
器用さ C
知力 C
精神力 C
運 C
スキル アイテムリストLV2▽範囲指定 解説 偽装 リンク スキル付与
ゴブリン達との戦闘でかなり能力が上がった気がする。体を酷使するとそうなるんだろうか?
ステータスをチェックし終えた俺は久々に冒険者ギルドへ向かう。
久しぶりに入った冒険者ギルドでは掲示板の前に人が集まっていた。なにかあったのかなと観察していると人混みの中にアインを見つける。
「おーい、アイン。」
アインは名前を呼ばれ、人混みをかきわけて、こちらへ歩いてくる。
「よお、今日から冒険者復帰か。」
「ああ、ジャンさんにも許可もらったし、で、これは何?」
「緊急依頼だとさ。この頃、行方不明者が増えていてな、その調査さ。」
「ああ、うちの客もそんなこといってたな。」
「調査範囲は東地区。手がかりを見つけたものに金貨1枚だとよ。」
「調査で金貨一枚か。これはみんな喰いつくね。」
「ああ、でもな。治安が悪くてな、手がかりはその辺りの連中が持って行く可能性が高いからな、期待はできない。」
「やっかいな依頼なのか。リハビリがてら行ってみようかな?アインはどうする?」
「俺はいいや。討伐依頼の方が性に合ってる。」
俺はカウンターで手続きをして、東地区に行くことにした。
東地区につくと大通りには兵士が巡回しているが、脇の路地にはガラの悪い連中がたむろしているようだ。
(調査するにしてもどこで行方不明者が出たのかがわからないと調査しようがないな)
『人に聞こうにも素直に聞かせてくれるわからないからな』
(どうするべきか・・・。)
考えごとをしながら、歩いているとドンと腰辺りに衝撃が来る。
「ごめんよ!」
どうやら、子供が当たってきたようだ。ん?この広い道で当たる?
『おい、カサネ。』
(どうした?)
『俺、ガキに持ってかれてるんだが?』
(は?)
気づくと腰のカバンにいるはずのリムがいない。そして、路地に駆け去る子供の手には本・・・。
「ど、泥棒!」
俺は子供を追いかける。
いざ、追跡してみると路地は多くのものであふれていて、中々追いつけない。
段々と距離を詰め、曲がり角を曲がった際に子供の姿は消えていた。
相手の方が上手か。それならば・・・。
‐子供side-
大通りでカモを探していると辺りをキョロキョロとしている間抜け面の男を発見した。
俺は後ろからダッシュで近付き、腰のバッグから本を盗みだした。
その後はいつも通り、路地で撒いて、隠れ家にて戦利品を見ていた。
「今回はきれい本か、売ればいくらになるかな?」
色々と観察していき、中も見てみる。でも全然読めない・・・。
「うーん、知らない字だな。新品なとこをみると古本ではないし、メモくらいなもんなら期待できないかな、残念。」
読むのをあきらめて、パタンと本を閉じる。
「人から盗んでおいて、はずれ扱いは酷いんじゃないか?」
ここには誰もいないはずなのに声が聞こえる。声のした方をゆっくりと首を回すと先ほどの間抜け面した男がいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます