ニンジンの亡霊が現れた!
こんにちは&こんばんわ!
田舎暮らし二年目に入りました、小烏と申します。
義母が脳梗塞で独り暮しが心許なくなり、夫と田舎に帰って来ました。
馴れない農家ライフも二年目。
ちょっとずつ、わかってきているといいなぁと思う今日この頃です。
さて農家の本能として、たくさん収穫したい!!!というのがあるようです。
義実家は米農家なので、畑の野菜は家族分あれば十分です。
しかし畑の主、義母はシニア三人分の野菜の量では「ヨシ」としません。
もしかすると「青空市」にでも出荷予定ですか?というほど植えたがります。
あまりにたくさん植えるので「出荷するんですか?」と聞いたことがあります。
答えは、
「なんであんな手間のかかることをせんといけんのん。」
つまり出荷の予定は全くなく、この野菜の畝は完全に趣味。
義母の「趣味園芸」、「家庭菜園」のようです。
最終的に食べきれないほど実るので、半分ほどには野菜ではなく花を植えたらいいのではないかと思うのですが。
それは違うようです。
去年もたくさんの野菜を植え、収穫し、(出来るだけ)食べました。
今は大根、白菜、キャベツ、カブ、ブロッコリー、ほうれん草、レタスが出番を待っています。
どれも寒さにあたって甘く美味しくなっています。
(小松菜は失敗しました)
またエンドウ豆、ソラマメ、玉ねぎが小さな新芽を伸ばして冬の寒さに震えています。
ところで2ヶ月前の年末のことです。
子ども達が帰省していた時。
料理に使うので畑からニンジンを取ってくるように頼みました。
子ども達には珍しい体験のなので、みんな張り切って畑に出ていきました。
二本ほど抜いてくるように頼んだのに、なかなか戻って来ません。
少し心配になって様子を見に畑に出てみました。
遠目にたくさんのニンジンが掘り上げられているのが見えました。
思わず声をかけました。
「全部抜かなくていいよぉ!」
「お母さん!ニンジンがない!」
「ニンジンが、ない?」
そこにたくさん放り出してあるオレンジ色のソレはニンジンではないのか?
「ない」とはどういうこと?
「ニンジンがゴーストになってる!」
?????
近づいてみて驚きました。
植わったニンジンを抜こうとして葉を引くと、ポンと葉だけが取れてしまうのです。
スコップを持ってきてまわりを掘ってニンジンを抜くと、ニンジンの形は保っているのに皮を残して内側が綺麗にくり抜いたようになっているのです。
そんな中身のないニンジンがたくさん放り出されていたのです。
「なんだ?これは?」
堀り上げるニンジンの半分は空洞。
残りの半分はどこかしら食われています。
全く無事なニンジン方が少ないくらいです。
義母に言うと、畑に植えてあるとこの後も食われるままだから全部抜いてしまうようにとのこと。
それを聞いて子どもたちは大喜びであちこち好きな場所で好きなようにニンジン掘りを始めました。
小烏もニンジン掘りに参加します。
しかしなかなか「収穫」に値するニンジンが出てこない。
皮一枚残して綺麗に中身が消えているのです。
本当に名人芸のような食い方です。
食われているニンジンの横には大きな横穴が開いていました。
それはモグラの通路でした。
確かにうちの畑にはモグラが居着いています。
犯人はモグラでしょうか?
いえいえ、モグラの餌はミミズだったはず。
土の上からでは「ゴーストニンジン」かどうかわかりません。
しかも地上の枝葉の部分は無傷なのです。
これはタヌキの仕業でもなさそうです。
首をひねりつつ、生き残ったニンジンを収穫しました。
無事なニンジンは、大きなバケツ一杯ほどでした。
うちの畑は犯人をずいぶんと養っていたようです。
後日ご近所の数人からも「ニンジンくり抜かれ事件」の話しを聞きました。
そこのお宅は畑のニンジンの半分ほど、被害があったそうです。
そしてうちの畑と同様、モグラの穴がたくさんあるとのこと。
どうやら、モグラの穴を使ってやって来たネズミがニンジンを食い荒らしていたようです。
冬のニンジンはジュースに出来るくらい甘いので喜んで食べたんだろうとのことでした。
こういう被害が出ることを見据ての、あの大量植えなのでしょうか?
その甘いニンジン!
ネズミより先にもっと食べたかったよぉ!と叫ぶ小烏なのでした。
近況ノートに写真があります
https://kakuyomu.jp/users/9875hh564/news/16817330653134644152
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