言葉が出てこないの  2022.8.1

 言語化、と謳っているのに言葉に詰まってしまうことがままある。的確な言葉というか適切な言葉というか、そのどちらでも良いのだけれど、とにかく良い塩梅の言葉が出てこない。以前からどもり癖があるとはいえ、まぁ出ない。

 まだ脳が衰えたのだとは思いたくないから、他の原因を探してみる。

 

 今よりもっと幼い頃、良くも悪くも思ったことは口に出していた。今その状況を目にしたら、え、ちょっと、あ、痛いのでは?みたいなことだって言ったり書いたりしていた。それが大人になるにつれ、良い意味で言葉を選ぶようになって、柔らかくなっていった。それだけならよかったのだけど、なぜかそのまま遠回りをするようになったからだ。

 そしたら話が長くなっていって要点が掴めなくなって行き、なにを話せば良いかわからなくなった。


 勘違いしないで欲しいのは、この話がネガティブな話では決してないことなのだ。何を話したら伝わるかわからないことには違いないけれど、今の自分の言葉選びが嫌いなわけではない。

 そう、大人になったのだ。

 別の言い方で言えば老化に入るのかもしれないけれど、そこには一旦目を瞑ることにするけれど。


 話すことや書くことは私が生きる上で、本当に大事なことなのだ。

 衰えたなら鍛え直せば良い。そのために私にはここがあるのだ。

 些細な出来事や行動も、言語化すれば膨大な情報だ。一瞬で過ぎていく日々を記していくことで、気づけることがまだまだある。

 

 言葉を生きる。言葉に生きる。

 ありふれて忘れてしまうけれども、何度も思い出したい。そんな事をネオンの中で、歩きながら思った。

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