一日一つの幸せを  2022.1.31

 昨日の夜からお寿司のことばかり考えていた。

 私の近所には回転寿司屋さんがあって、そのお店が大のお気に入りだ。引っ越しをして、今の街に住むようになってから、その回転寿司屋の味を知ってしまってからというもの、お寿司の気分になると、その回転寿司にいく。

 

 その回転寿司屋は期間限定のフェアをたびたび行っている。年があけて一度行ったがその時は年末のフェアに、ほんの少しネタを足しただけで、真新しいものではなかった。たびたびホームページをチェックしていたものの、最近はチェックをしないでいた。


 昨日の夜、日めくりカレンダーをめくり、あと一日で一ヶ月が終わると気づいた。特に大きなことはしていないけれど、毎日毎日自分なりに頑張った。だからそのご褒美をしようと思いたった。

 お祝い、といえば私の中ではお寿司だ。


 実家に住んでいたころ、家族で「お祝い」をしによく行ったのは、少し高めのファミリーレストランと回転寿司屋だった。高いファミレスといっても、和食だから少し高めというだけで今の高校生くらいでも全然いけるところではある。「ファミレス」での想い出もたくさんあるけれど、「回転寿司屋」には、私が東京に住んでからも、東京で父親と二人だけでもいったことがある思い出の飲食店だ。


 子供の頃、私はまよコーンばかり食べていた。子供舌と言って仕舞えばそれまでだけど、実は今でも必ず食べる。最近はかんぱちとかしめさばとか、大人の好きなネタも食べるようになったけれど、まよコーンしかし、まよコーン。回転寿司屋それぞれでマヨネーズの配合や、コーンの具合など全然味が違うのだ。

 まよコーン、サーモン、まよコーン、まよコーン、サーモン。

 そんな感じの注文だった。マヨネーズばっかりと母親は言ったが父親はいつも笑っていた。


 昨日の夜からお寿司のことばかりを考えていて、今日は絶対にお寿司を食べると決めていた。回転寿司にいく。それはありふれた小さめな幸せだ。ただ、ありふれているけれど、安易にできるものではない。この世の全ての人たちができることではない。昨日思っていたことを、今日実践できるというとこがなんと幸せだろうか。

 一日一つ。自分の人生の一日一日に、一つの小さな幸せを持っていたい。

 

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