第25話 たっくんを支えるのが愛央の仕事?
愛央のお兄ちゃん、たっくんは日々デスクワークに追い込まれているの。大変だよねって思いながら毎日手伝ってる。でも、私ができるのはたっくんをチアで励ますのとあいちゃんのおせわだけ。これでいいのかな?って思って・・・。
あお「たーっくん」
愛央はたっくんに聞いてみた。でもたっくんはずっとパソコンで事務作業をやっているの。
あお「たーっくん?」
たく「・・・かたかたかたかたかたかたかたかたかたかた」
あお「たっくんはやーい。すごーい」
たく「何・・・」
あお「ぎゅー。きらきらきら〜♡たっくん。お外行こっ!」
たく「仕事終わらないから無理」
そう言って次期社長候補のたっくんは頑張ってパソコンと戦っていたの。私、ここまで本気になっているたっくんが不安になって、ポンポンを持ったまま泣いちゃった。
あお「ぐすっ・・・」
たく「どした」
あお「たっくんが相当頑張ってるから・・・」
たく「・・・おいで」
あお「ぐすっ・・・うわぁぁぁぁん・・・」
たく「・・・愛央、
あお「えっ・・・」
たく「あんたがいなきゃ今頃俺はこんなガチで仕事してない」
たっくんがこんなこと言うなんて初めて。あたし、かなりポンポン振って、スカート揺らして、普通の人ならキュン死するくるい可愛く応援してたんだって。たっくんはそのことを打ち明けたの!
あお「でもなんでこんなに仕事してたの・・・?」
たく「ずばりな、愛央とあいちゃんのためだよ。いっぱい働いて、休みの日に愛央やあいちゃんに甘えられる、俺はそういう生活がしたかったわけ。愛央がプリーツスカートとツインテを
いつも金色のポンポンを振って、チアリーダーとして応援する愛央のことを見計らったのかな?たっくんは倉庫に行って1つおっきいダンボールを持ってきたの!
あお「これは?」
たく「愛央の応援用に。俺が夜中に愛央たちが寝ている間密かーに発注した」
あお「えっ!ねぇ、1つずつ持って応援していい?」
たく「いいよ」
あお「ふさふさしてる。そしておっきい・・・」
たく「笑ってみ」
あお「フフッヒ・・・愛央、垢抜けてる・・・?」
たく「自分でいうかよそれ」
たっくんが買ったのはオレンジ色と紫色、それから水色のポンポン。きらきら輝くメタリック素材と、高校のチアで使ったことがあるようなプラスチック製。かわいい・・・。チュールスカートでチアを踊ってたあたしにたっくんは耳打ちしてくれた。
たく「来な」
あお「ん?」
たく「愛央は応援だけしてくれればいい」
あお「チアだけ?でもたっくん辛くなるでしょ?」
たく「1日3食作るために必死に仕事してさ、その間に愛央が応援してくれてあいちゃんが俺の近くで遊んでるだけで助かるんだよ」
あお「えっ」
たく「愛央なら出来る。いつも俺にそう言ってるべさ」
あお「うん。たっくんならできるって言って、いっつもポンポンを振ってるような・・・」
たく「確かにね。だから心配しないでいいよ」
うちはたっくんに(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡しちゃった。たっくん無理しないでね♡
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