第23話 愛央と匠が20歳になるから地元に帰った件
あお「たっくん」
たく「あにどしたの」
あお「(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡」
たく「なになになに。なんかあったの?」
あお「たっくんが頑張ってるから!ぎゅーって抱きついたの!」
たく「忙しいときにやらないと気がすまないやつか。愛央らしいね」
あお「明日たっくんと愛央の誕生日でしょ!パパに頼んで、君津帰ろうよ!」
そう、今日は11月18日。愛央と俺は明日、20歳の誕生日を迎える。愛央は相変わらずだが、俺はすっかり仕事に熱中するようになっていた。
昭仁「たっくんとあおっちいるかー?」
たく「卓上酒缶一つ。お相手は枝豆とモンスターだ。乾杯」
昭仁「二人も二十歳かぁ。俺も今年で50だ」
たく「すっかり社長らしい風格だね」
あお「じゃーん!たっくん見てー!」
たく「やわらかすぎでしょ。愛央そんなに柔らかった?」
あお「チアリーダーは体が柔らかくないと踊れないよ〜」
たく「まぁそらそうだけどさ()」
あい「びーびー、きゅぴー!」
たく「あいちゃんももうすぐ5歳だね」
あい「(´。>ω<)ぎゅ〜♡♡♡」
たく「さてさて、10代最後の俺が飯を作るか!」
あお「やったー!」
昭仁「いいんかい?」
たく「大丈夫だ、問題ない」
あお「たっくん!ふぁいと!(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡」
誕生日前日に昼飯を作る俺は愛央の目に輝いて見えたようだ。俺は普通にメシを作ってるだけだってのに。
たく「出来たあああああああああ」
あお「すごーい!(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡」
あい「ふぁぁぁ〜・・・」
たく「あいちゃん寝かせてくるか」
あいちゃんを寝かせて俺はまた作業へ。愛央はいつものように踊ってる。15時くらいまで作業をすると、愛央がまた(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡ってしてきた。
あお「たーっくーん!(´。>ω<)♡♡♡」
たく「何今度は」
あお「君津行こっ!」
たく「15時過ぎたか。じゃあ行こか」
昭仁「行くか?」
たく「行く。荷物まとめた?」
昭仁「終わってる。じゃあ行くか」
たく「あ、待って特自出してない」
昭仁「すぐ買える?」
たく「ぽちった」
あお「さすがたっくん。仕事はやーい」
たく「でも何取ったか見せてないから愛央にだけ見せるわ」
あお「(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡取った切符ってなぁに?」
たく「これ」
俺は愛央にえきねっとで取ったチケットを見せた。愛央は大驚愕してた。そらそうでしょね。
あお「いーこっ。たーっくん」
たく「先二人で行くからあいちゃんパパとおいでね」
あい「あい!」
あお「待ってたっくん。あいちゃんに(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡する!」
あい「きゅぴー!(´。>ω<)ぎゅー♡♡♡」
あお「(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡」
愛央はあいちゃんにずーっと(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡ってしてた。そりゃそっか。しばらくして愛央が出てきて俺と二人で君津に帰ることに。あいちゃんと親父は明日来るらしい。まぁ前日入りだわ。
祖母「よく来たねぇ。仕事はどうだい?」
たく「毎度どうも。いやね、愛央のおかげでなかなかですわ」
あお「たっくんね、愛央の為にすーっごい企画つくってくれたの!」
祖母「よかったねぇ。じゃあ今日は車で迎えに来たから行こうか」
たく「たまにゃ俺が運転するよ」
祖母「あらそうかい?じゃあお願いするよ」
てなことで、初めて俺は君津で車を運転することになった。愛央はどきどきなのか、いつも後ろなのに前乗りたいと言い出したのだった。
たく「どこまでも横がいいんだなお前って」
あお「だって事故起こさないか不安だもん。ぴえん」
たく「愛央ったら・・・さ、行くか。車内よし左よし右よし、いくぞー」
あお「おー!」
俺はばあちゃんの車をマニュアルモードで走らせた。免許はマニュアルで取って、俺がいつも乗っている車はオートマなのだがマニュアルモード付きだからだ。自分のタイミングでシフトチェンジをしたいけどクラッチはいらないからっていう理由でオートマ車のマニュアルモードを使っている。
あお「さすがたっくん。すごいなめらか」
たく「やっぱり?」
あお「くらっちっていうの?あれがないだけでも変わるの?」
たく「クラないだけで変わるよ。ショックがないっていうか、走りやすい。ただ勝手に変速すると困るから自分で変速するようにしているんだよね」
あお「たっくん運転うまいもん!」
たく「上手くねぇよ。免許取ってまだ1年半だから」
祖母「でもここまで運転上手いと驚かれんべさ」
たく「だけんがなぁ、おら的にゃまだまだなんよねぇ。今度軽バンで来てみるか」
あお「ねぇねぇたっくん!今度はあいちゃんと来たいね!」
たく「あいちゃん乗っけて3人で来るか」
俺は12月の年の暮れ、君津に軽バンでくることを決めた。そんなことをしているうちにばあちゃん家に到着したので、いつものことを済ませ愛央の髪を直していた。
翌朝の誕生日当日、愛央はメイクを少し変えてみたらしい。俺は気づいたが、ばあちゃんは気づかなかった。
あお「たっくんに問題!昨日と今日で愛央が変わったところはどこ?」
たく「メイク」
あお「なんでわかったの・・・?」
たく「アイシャドウがオレンジから赤になってるから」
あお「さしゅがたっくん・・・」
たく「そんな愛央に誕プレっと。ほれ、もらって」
あお「・・・(´。>ω<)」
たく「ん?あじした?」
あお「・・・ぐすっ・・・」
愛央は泣きながら俺に抱きついてきた。え、どうしたのって思ってたが俺はすぐに見破った。あー、こいつ誕プレ用意してなくて泣いてるんだなと。
あお「うわあああああああん」
たく「ほれほれ。ったく泣かなくていいんだよ。せっかくのメイク崩れるぞ・・・()」
あお「たっくんの誕生日プレゼントなんか用意してないもん!!ひっく・・・」
たく「俺はいいよ。愛央がいっつも応援してくれるだけでいいって」
あお「ほんと・・・?」
たく「安心しろよったく。愛央には愛央のやり方で渡せるものあるべ?」
あお「あっ・・・チア?」
たく「それでいいから」
あお「ポンポン持ってこなかった・・・ぐすっ」
たく「ちっ、まじか・・・じゃあもういい。今からデート行くぞ。ばーちゃーん。車借りるよー」
祖母「いいよ。あ、帰りにキャベツと人参、買ってきて」
たく「あいわかりゃした。買ってくるね」
あお「たっくん。行こっ」
たく「今日は横だぞ。泣かせたくないから座りな」
あお「うん!」
愛央は早い。元気が出るとすぐ笑ったり、そうでなくても笑顔を作る。二十歳になっても愛央らしい可愛さは残ってる。愛央と買い物改デートしに行こうとさー家出るべってときになんか外で物音がした。
あい「きゅぴらっぱー!」
たく「あいちゃん!」
あお「あいちゃーん!(´。>ω<)ぎゅ〜♡♡♡」
あい「(´。>ω<)きゅぴ〜♡♡♡」
昭仁「間に合ったー・・・」
たく「アホか。今から俺らでかけるってのに」
あお「いいじゃん!パパも(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡」
たく「あんたなぁ、こちとら予約しとんねん。まだ時間あるけど。だけんが間に合うんか?こんなんやってて」
あお「えっ・・・」
たく「はー。まーいっか」
俺はゆっくりマニュアルモードで車を動かし、どっかへ出かけたのだった。
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