第22話 あいちゃんの正体

うちの1番末っ子あいちゃん。俺のように普通の子ではない。俺は頭の構造が普通の人と違うだけ。あいちゃんは見た目がツインテールを作ったときの愛央にそっくりなのだが、なんか違う。


ある日俺らのところにとある人物から電話がきた。


たく「はいどうも。琴乃です」

先生「あ、匠くん?」

たく「え?先生?あじしたんです?」

先生「実はね、君たちのあいちゃんが不思議赤ちゃんとして研究者の間で研究されてるらしいんだ」

たく「は!?」

あお「たっくん、どうしたの?」

あい「きゅぴ?」

たく「ちょ愛央たちきたんでスピーカーにしますからもっかい説明してもろていいですか」


電話の主は俺の精神科の先生。先生もなんか驚いてるらしいのだ。


先生「もう一回言うとね、あいちゃんが別世界の子なんじゃないかってことなんだよ」

あお「えっ・・・あいちゃんが」

先生「うん。それで、あいちゃんが研究のために1週間くらい研究室の方に連れて行かれるんじゃないかと思って」

たく「んなことさせるか!俺の妹、いや・・・うちの妹を誰にも渡さねぇ!!」

先生「怒らないでくれ。私も同じで怒りたいのだ。だからまず、あいちゃんが分かる範囲の記憶を聞いてほしい。私も後で君等の家に行くから」

たく「わかりゃした。とりあえず聞いてみます」


電話を切ると愛央大泣き。俺に抱きついてきた。


あお「うわあああああん!!なんで・・・あいちゃんと離れ離れになるの!!」

たく「泣くなって。とりあえず親父呼ぶ」


そう俺は言って親父を呼んだ。さすが父親、息子たちのSOSには何があろうとすぐに来る。


昭仁「どうした!!」

たく「落ち着いてよーく聞いてくれ。・・・あいちゃんが別世界の子なんじゃねぇかってことで研究されてるらしい。そんであいちゃんが1週間その研究所に連れてかれるとか・・・」

昭仁「は!!??」

たく「俺だってなったわ。愛央もギャン泣きだよ。ほれ。ね?」

あお「うぅ・・・ひっく・・・ぐすっ・・・」

昭仁「どうしたらいいんだよ・・・」

たく「とり俺の精神科の先生が今来るって言うから、来たらあいちゃんに聞こう」

あい「うわあああああん!!びぃええええええん!!」

たく「やべ飯やんなきゃ」


俺はあいちゃんにご飯をあげて寝かしつつ、精神科の先生が来るのを待っていた。なげーなそれにしても・・・


およそ20分後、精神科の医師改め先生登場。俺らは落ち着いてあいちゃんに前世何してたか聞いてみた。その結果・・・


あい「覚えてないきゅぴ・・・」

たく「わかった。愛央、ぎゅーってしてやったら」

あお「うん。ぎゅーっ♡」


その場で精神科医の先生が精神鑑定をしたところ、特殊な力はあるものの普通の赤ちゃんで、6歳児まではこのままの姿になってるというのが告げられた。が6歳を迎えたその瞬間、小学生くらいに成長するとのことだった。それが終わって数分後、例の研究所の人物が来た。


研究員「琴乃愛華さんはいらっしゃいますか」

たく「うちの妹に何の用事だゴルァ!」

研究員「いるかいないかを聞いてるんです」

たく「こっちの質問に答えてから言えや!てめぇら何勝手にうちの妹研究しとんだよ!頭おかしいんじゃねぇか!?ばかたれが」

あお「あいちゃん、愛央たちずっと一緒だよ!」

先生「ここは匠くんに任せよう。我々はここであいちゃんを守る」

昭仁「とりあえず警察は呼んだ」

たく「あんなぁ。うちの娘を危機にさらしてあにがしてぇんだゴラァ」

研究員「仕方ないですね。あなたもまとめて排除しますか・・・」

たく「ああかかってこいよ。ただしお前ら覚えとけよ。命はねぇからな」


俺がこう言うと研究員たちは殴ってきた。細身だからすぐ避けて、俺は蹴りを入れた。その30秒後警察が来て、その研究員たちは違法研究をしていたらしく、なんと指名手配犯だったということが判明。研究所の所長もろとも逮捕され、俺はあいちゃんは守り抜いたのだった。


あお「逮捕されたの?」

たく「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

昭仁「匠があいちゃんを守り抜いた!?」

あお「たっくん・・・。2回目だね・・・」

昭仁「2回目?」

あお「愛央がJKのときに、あいちゃんと愛央を守ってくれたの。たっくん自ら犠牲になって。でね、愛央その時は何もできなかったの。だからこれで2回目。たっくん、ほんとにありがとっ」

たく「ただいま。あぶね、死ぬかと思った」

あお「たっくーん!!」

あい「たったー!!」


俺はふたりからぎゅーって抱きつかれ、先生と父ちゃんからはかなり感謝された。例の研究所の奴らは死刑となり、3日後その報道はなくなっていた。それから一週間立つけど、あいちゃんは相変わらず。愛央と一緒に遊んで、今日も俺のご飯をいっぱい食べていた。


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