第2話 嘘を重ねて厚化粧、こんなに綺麗になれました。
僕は確実にロッカーの中にもなかったことを確認している。
僕はなるべくロッカーの中を整頓するようにしている。
だからぱっと見ただけでもロッカーにないことくらいは確認できる。
そのことを菜豆さんに話すと、少し慌てながら「体育館シューズの下に隠れてたんだよ」と言った。
言い訳にしか聞こえなかった。
それにもし、体育館シューズの下に隠れていたんだとしても僕に許可なく、それに中がいいわけでもないのにロッカーの中を漁ったことになる。
それも気に入らない。
自分のテリトリーを他人に許可なく侵され、その上僕のためにやったことだと感謝を求められる。
本当に気分が悪い。
それでも面倒なことにならないよう笑顔で「ありがとう、本当に助かったよ」と言った。
その日は無視されること以外何事もなく終った。
次の日気づいたことだがいつも話しかけてきていた人は菜豆さんだった。
いつも通り適当に返事をして、いつも通り本を読んで休み時間を過ごして、平和な学校生活を一週間ほど過ごしたあと。
また本がなくなった。
今回は少しだけ本を探して後は前回同様ぼーっとして過ごした。
次の日も前回同様いつもより少し早く学校に行った。
そうすると今回も菜豆さんが僕の席になくしたはずの本を持って座っていた。
僕が教室に入ると今回は菜豆さんから話しかけてきた。
「美東くん昨日も本をなくしてたでしょ?」
「だから今回も私探したんだけど」
流石に我慢できなかった。
「最初から菜豆さんがもってたんでしょ?」
「前回も気づいてたけど言わなかった、でももう我慢できない!」
僕がそう少し大きな声を出しながら言うと、菜豆さんが真っ青な顔をしながら「そ、そんなこと…」と言い訳をしようとしたので「僕はロッカーの中をいつも綺麗に整えてるんだ、だからぱっと見ただけでも確認できる」
「それにしっかり体育館シューズの周りも確認してた、だから最初から菜豆さんがもってたんだよね?」
そうまくし立てると菜豆さんは泣きそうになりながら、「違うの、そういうわけじゃ!」とまた言い訳をしてきたので「もうはなしかけないでくれる?邪魔だから」
そう言って菜豆さんの居る教室から出た。
それから一月ほどは菜豆さんが話しかけてくることも、本がなくなることもなかった。
だがある日、また本がなくなった。
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新しくアニメやドラマ、映画などで見た現実ではありえないこと、またはこれはどうなんだろうということを現実世界ベースで書いてみる。(なるべく現実に寄せる)
と言うのをしてみたいのです。
どなたかこういう場面が良いとか、書いてほしいとかございましたら教えていただきたいです。
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