イジメられる方にも問題があると言うのなら
真堂 赤城
第1話 起承転結の中では
突然だった。
もしかしたら何か前兆があったのかも知れないが、僕では気付けなかった。
何か大きな理由があったのか、特に理由もなくただ面白いから、鬱憤が溜まっていたからなのか、考える余裕はなかった。
最初は無視されるだけだった。
なぜか一人だけ話しかけてくれたが、大して気になることはなかった。
勘違いかもしれないし、それだけなら大して問題はなくいつも通り一人で本を読んでいれば休み時間は潰せた。
それが面白くなかったのか、1週間ほどたったある日、学校に持ってきていた本がなくなっていた。
確実に持ってきていたはずなので、バックの中を探したが見つからなかった。
クスクスと笑う声が聞こえた。
最初は大して気にしていなかったが、いくら探しても見つからなかったのでイライラして、笑い声の方を見ると僕の方を見ながらクスクスと笑っていた。
気になった、なにか知っているのではないかと思い笑っている人達に近づき聞いてみた。
「僕の本がなくなっていたんだけど、何かしらない?」
そう聞くと凄く面白そうにしながら「何も知らないけど」と答えてくれた。
それに続けて「なに?もしかして私達が隠したかもとか疑ってるの?」と言ってきた。
僕が「いや、そういうわけではないけど」と答えるとやはり面白そうにしながら「そう、それならいいけど」と返してきた。
このとき初めて嫌な気分になった。
もし何も関与していないのであればただ僕が困っている姿を見て笑っていたことになるし、もし何か知っているのであれば僕を困らせて楽しんでいることになる。
そう考えるとイライラしてきて、僕は本を探すのをやめた。
残りは授業を受け休み時間はぼーっとして過ごした。
家に帰りいつも本を置いている場所を探したが、本が並んでいる棚の中で今日持って行った本があるはず場所だけが空白になっていた。
家の中を隅々まで探したが、何処にもなかった。
やはり学校にあるはずだ。
そう確信した僕は、今日学校で僕を見ながら笑っていた集団に明日、もう一度聞いてみることにした。
翌日、あの集団に聞く前にもう一度探してみようといつもより早い時間に学校に行ってみると、あの集団の中にいた一人が僕の席になくしたはずの本を持って座っていた。
名札には菜豆(さいとう)と書いてあったため「菜豆さん、その本どうしたの?」と聞いてみた。
菜豆さんは「昨日美東(みとう)くんが本をなくしたって言ってたじゃん?」
「美東くんが帰ったあと探してみたんだけど」
「ロッカーの中探してみたらあったの」と、そんなことを言った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新しくアニメやドラマ、映画などで見た現実ではありえないこと、またはこれはどうなんだろうということを現実世界ベースで書いてみる。(なるべく現実に寄せる)
と言うのをしてみたいのです。
どなたかこういう場面が良いとか、書いてほしいとかございましたら教えていただきたいです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます