実況No.1 【パーティタイム】 これから人生を狂わせるアイツが登場! なんなんだあいつは!

_____パーティ会場



さすが大手企業を下に持つ一条グループの社長のパーティだ。華やかさが違う。


......っと、なると思っていたのだが、今回は随分こぢんまりしているな。

はぁ......大手企業に挨拶のできる良いパーティと思って気合いを入れてきた俺が、馬鹿馬鹿しいな。

まぁ軽く楽しんでおくか。

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「お待ちしておりました。西園寺様」

ホールスタッフか。


「本日はお招きいただき大変感謝いたします。」

期待はずれとはいえ、うちの株が下がるのも良くない。

礼儀は最新の注意を払おう。


...? 誰か向かってくる...?

「西園寺くんきてくれたのですね! とても嬉しいです!」

青を基調とした美しいドレスに身を包んだ楓がきた。


「そう喜んでいただけて何より。楓さんの衣装とてもお似合いですよ。あなたのためなら、遥か遠い宇宙でも向かってしまいそうなほど。」


「お上手で。さぁ、パーティを楽しみましょう」

彼女は純粋で美しい笑顔で言った。媚びのテンプレで喜んでいただけて嬉しいですよ。楓サン。


「ええ。もちろん。」

その期待に応えるよう俺も笑顔で言う。


よし、とりあえず楓の親族にでも挨拶媚びにに回るか。

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ふと見ると

落ち着いた雰囲気の楓のお母様かがいた。


あとは………? 


誰だ? 隣の金髪のいかにもチャラそうな奴は。 まぁいい、行こう。


「楓さんのお母様、こんばんは。今日こんにちもとてもお綺麗で」


「ふふっ。ありがとう。湊くん相変わらず紳士ねぇ。ああ、紹介するわ。ワタクシの隣にいるのは親戚の健二けんじです。」



「はじめまして! かえちゃんの従兄弟の健二です!!! こんちわ〜!! 一応ゲーム会社の社長してまっす! 取り柄です!」


ほう。なるほど。とてもよいパーティだ。ぜひ仲良くしたい。

が、あまり好きなタイプではない陽気な性格だな。いつも通り社交辞令として明るく返しておこう。


「はじめまして! 西園寺湊と申します。あなたのことはもちろん存じております。あなたに会えてとても光栄です!」


「アッハッハハ! もっとクールな方かと思ったんすけど...明るいんすね意外っす! マジ仲良くよろしくおねがいしますって感じです! .............アッ すいません! めっちゃ失礼でした?? マジですんません! でもガチ仲良くしたいんすよ〜!」


「いえいえ、とんでもないフッフフ....そんなイメージを? こちらも構いませんよ。お気軽によろしくおねがいします。」


はぁ…陽気とはいえ陽気過ぎるというか…よく話す人だ。


「ヤッベェめっちゃ気が合いそっすねぇ〜! 秘密、話しちゃおっかな〜? ふっふっふ! 聞いて驚けぇ! 実はこのパーティ、かえちゃんのお父様が開いたのではないっ!」


なんだ、それだけか。

とはいえ、俺にとって素敵メリットのある方が開いたパーティだった時が厄介だ。

一応聞いておくか。


「おぉ、そうなのですか? では一体誰が?」


「俺だよっ! おーれぇっ!」


は????

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あゝ俺の実況生活、こころづきなげなり テスト @tamesinohito_

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