第2話前日の話し
親父は事件前、農作業をしていた。そして、夕方風呂に入り晩酌しながらテレビを見ていた。
その日は、お笑い番組を見ながら笑っていたそうだ。だが、晩酌はいつもの半分以下だったらしい。
母に、
「今から散歩にいく。お前も行くか?」
と、言い。
「私はテレビを見ている」
が、最期の会話になった。
親父は長靴に履き替え、散歩に出掛けた。死ぬのが目的なら靴は履き替えない。
刑事の話だ。あの時、母は付いて行かなくて良かったと思う。
事件の前日僕は親父と電話ではなした。
小さな声で、
「仕事を失った!」と、言っていた。
仕事なんかいくらでもあるのに、お世話になった建設会社からもう、声がかからなくなったと漏らしていた。
実際は、会社は親父を必要としていたのに。
悔やみきれん。
それで、うつ気味になり食欲も無く、軽く飲んで寝る生活だった。
母の手作り弁当も、半分しか食べていなかったらしい。
この作品は父に捧げる。
本当の死を解決するまで。自殺か事故死か?
うつ病は間違いない。だが、翌日の作業準備はしていたのだが……。奥は深そうだ!
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