EP23 ギルドカフェ開業メンバー決定

あれから書類審査を通った158人全ての人と会った。北は北海道〜南は西表島まで個性溢れるメンバーだった。


『何をそんなに悩んでおられるのか主人殿!』

コンソメポテチを食べながら足についたポテチの舐めるハチクロは言う。


『わしにはみんな同じに見えるがの〜〜』


「呑気なもんだよハチクロは〜」


『まあこれは主人殿のお仕事故に、わしはお手伝い出来ぬのですから』


『おや高橋殿がおるでわないですか!主人殿』


「あ〜、それな…」

オレはすげ〜悩んだ、その中から絞りに絞って決めた。


【ギルドメンバー】

ギルドマスター

 【弟橘姫(おとたちばな ひめ)24才】

副ギルドマスター

 【高橋!(たかはし) 19才】

ギルド職員

〈女の子〉

 【天鈿女(あめの うずめ) 18才】

 【大宮能売(おおみや のめ) 18才】

 【奥津比売(おき つひめ) 20才】

 【栲幡千々(たくはた ちぢ) 19才】

 【衣通姫乃(そとおり ひめの) 19才】

 【矢乃波波木(やのは はき) 20才】

 【髙霎(たかお かみ) 20才】

 【アストライオス ルルカ】

(あすとらいおす るるか) 18才るるかちゃん外人?クォーターらしい

〈男の子〉

 【高御産巣日神(たかみむすびの しん) 19才】


最初の想定より増えたけどまあ良いか、みんな素晴らしいポテンシャルと志しを持った若者達だ。高橋が応募して来た時点でパターンが崩れたけど、勝手知ったるなんとやらと言うもんか。


あいつ今の会社直ぐ辞められるのかな?


皆さんなるべくお友達感覚で仲良くやって欲しいので今回は年齢を離さず揃えてみた。

ギルマスだけは社会経験者にしたけどひめ先輩と同じ歳か今回惜しくも採用出来なかった人達も本当に素敵な個性溢れた人材だった。


オレはひめ先輩にお願いして人材データベースを作成してもらった。


まだまだたくさんのみんなの協力が必要だから書類審査を通り面接した人達には(仮)ギルドカードを発行した。


正式にギルドメンバーになるにはギルドに来て登録する必要があるが強制参加にならないように任意で登録出来る様にした。


ギルドメンバーになるとカフェのソフトドリンクはフリー、掲示板の依頼遂行(6ヶ月依頼遂行無しで強制解除)、ギルドイベントなどに参加できる。(仮)カードは鉄製で駆け出しのカードだ。面接時の交通費、宿泊費は全てお支払いしました。


本当にみんな遠くからありがとう。


数名引越しの必要がありオープンは3週間後とした。


書類を提出してくれた皆んなにはプレオープンの招待状とドリンクサービス券3枚(お友達と来て欲しいからな)ギルドオリジナルアイテムの八咫烏のエンブレム刺繍が小さく入ったハンドタオル、リストバンド、クリアケースを送った。


今後も事業拡大や新たなチャレンジを進めていくのでまたエントリーして欲しいと添えた。正社員じゃないけどギルドのメンバーにはいつでもなれるよと伝えた。


明日早速ギルマスとミーティングだ。

いよいよオープンに向けて忙しくなるぞ。


《ギルドマスター》

【弟橘姫(おとたちばな ひめ)24才】

すらりとしたスタイルで身体177cm

黒髪ロングで前髪ぱっつんの見た目ドSお姉様系に見える。中身もそうらしいなんせ応募写真はサキュパスのコスプレだったから即!採用!なんて事はないがかなりのインパクトだった。


ギルマスにはオレのコンセプトをもう一度丁寧に説明した。


「初めましてよろしく」


『よろしくお願い致します。ご主人様』


「?!…なんか挨拶が変?」

「スルーしておこう」


「えっと、ギルドは基本的にはカフェ&バーのスタイルで11時から21時頃まで水曜日定休日にします」


『はい、ご主人様』


「やりづらいな…」

「ソフトドリンクバー、アルコール系、スィーツ、軽食などで売上を目指すので…」

「まあ最初は売上なんか気にせず皆んなでワイワイ楽しいやってくれ」


『かしこまりました。ご主人様』


「あの〜ギルマス、普通に答えて欲しいのだけど…」


『オーナーはこういうのかお好きと伺ってます。お嫌いですか?』


「いや〜嫌いじゃないけど…って!どこ情報かい!」


『ひめ様です』


「ひめ先輩…取り敢えず普通スタイルに戻そうね」


『はい、いいわよ!』


「コレも少し癖が強いな…まあいいか」

「それとギルドメンバー登録について、カード発行費用として200円もらう」


「ドリンクバーのチケットを渡す事や掲示板に依頼を投稿するのでミッションクリアでギルドポイントを付与して欲しい」


『わかったわ…ふふ…』


「なんかやばいな…ムズ痒い、早く話を終えないとダメだ」

「ギルドポイントでギルド内で飲食に使えたり、オリジナルグッズ、コスプレ衣装、装備品と交換出来る様にするから」


『それでいいわよ』


「スィーツと軽食は某コンビニ店とコラボして新しく作り毎日納品してくれる事になっているから」


『なんだか楽しみね…』


「そんな感じです。耐えた耐えたぞ」


その他、地方でも食べれる様にオープン後にイベントスタートする事になっている。

基本アルコール系、簡単なおつまみの準備くらいで調理場はあるが今のところやらない。


オリジナルアイテムについていくつ仕込んでいるが1人で考えていたから煮詰まっている事を伝えてみんなで意見を出し合い作って欲しいとお願いした。


【ギルドオリジナルアイテム】

八咫烏のエンブレム刺繍バンドタオル

リストバンド

クリアケース

Tシャツ

フェルトハチクロマスコットキーホルダー

ニットキャップ

マグカップ

まだこれくらいです。


「あーあとギルド内1階は撮影自由だから、しかも皆んなにも面接時に話したけど写真撮られてなんぼの世界だから」

「なんとかマウスのランド見たいに演じて欲しいし、一緒写ってファンを増やして欲しいからお願いね」


特に宣伝、広告費はかけないでコアなお客様を取り込みたい。つまりファンを増やすこと。


「まあしつこい客が心配だけど、キャバクラやガールバーじゃないから、勘違いする人はギルマスが叩き出していいから、そういうのは他で楽しんでもらおう」


『任せてちょうだい、月に代わってお仕置きしちゃうわよ』


私今すぐお願い致します!


「一応サイトにも記載してあるけど若い子が多いから必ずあるからこういう事あるからね気をつけて下さい」

「困ったらオレに相談して」

「あとオレ他にも色々あるから金銭面以外全ての裁量をギルマスに与えるからあくまでオレはオーナーでギルマスが実質の経営者の立場だから今後対外的な対応も全て学びながら進めて行ってね」

「ここまで何か質問ある?」


『大体分かりました』

『まずギルドオリジナルアイテムなんですがグッズ作成会社に騙されたようなアイテム構成で全くダメです!』


(ぞわぞわ〜ソワソワ〜)

新しいプレイの始まりだ!

オーナーが従業員に怒られるパターン。


『以後残りは此方で全て任せてください』

『尚、今までのグッズはオーナーの手売りで処分お願い致します』


「あ、はーい、手売り?」


『聞こえませんよ!』


「分かりました。手売りで、お、お、お願いします」


『それと掲示板に貼り出す依頼はなんですか?』


「例えばさ〜

タバコの吸殻集め

缶、ペットボトル集め

燃えるゴミ集め

不燃物ゴミ集め

落書き消し

草むしり

道案内

横断歩道誘導係

秋葉原新作グルメ情報収集

秋葉原B 級グルメ情報収集

秋葉原アレコレマップ作成

などとか?」


『ゴミ集めと飲食情報ですね』


「そうだね異世界じゃ無いから魔物は居ないし薬草が生えてるわけ無いし、他も考えよ」

「あと都知事さんから街の美化については協力してもらえるからさ」


「グルメ情報もサイトに掲載して街全体を盛り上げたいと先日商店街振興組合と秋葉原互助会に挨拶したら喜んでくれたから今度紹介するね」


『早急にセッティングお願い致します』


「おっけ!」


『オーナー!グッズセンス以外はさすがの根回し交渉術、私も勉強になります』


「そうお〜、まあね〜」


『調子に乗るとお仕置きしますよ!』


(ズキューーーン!)


「や、ら、れ、た…」

今すぐムチでお仕置きして下さい。


『早速スタッフを集めて準備を始めます』


そしばらくして店のサイトやツツィッター、インスタス、You◯ubeにスタッフ紹介がアップされた。


コスチュームに身を包んだスタッフのキメキメポーズや動画はバズった。


既にスタッフごとのスレが作られてファンはギルドオープンを今か今かと心待ちにしている。


きささなんせ200円のドリンクで異世界空間を味わえるのだからな。 


可愛いコスチュームを見ながらのんびりしたり、イケメンスタッフにドギマギしたり、まあ皆んな楽しんで欲しい。

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