第14話 つかの間の休息
第1の世界での冒険を終えて無事に任務を遂行できた僕は、コンゲルネの暖かい光に包まれながら帰路に着いていた。
母さんに誇らしい姿を見せることができると思うと、すごく嬉しい気持ちだった。僕でもこんなに強くなれるんだと感じた。
もちろん、まだまだ始まったばかりだ。これからさらに上のステップを目指して精進しなければならない。常に鍛錬の日々だ。
しばらく光に揺られたあと、無事に帰還した。疲れているだろうからということで、直接家まで送ってもらえた。
母さんが出迎えてくれた。抱きしめて褒めてくれた。一気に安堵して涙がこぼれた。
父さんは仕事らしいが、僕が帰ってくるということを聞いてできる限り早く帰ってくるそうだ。夕飯にごちそうを作ってお祝いしてくれるそうだ。すごくありがたい。
まずはお風呂に入ることにした。自分の家でお風呂に入るのは久しぶりだ。冒険中は基本的にシャワーか行水になる。浴槽にゆっくりと浸かるのは、家かそれぞれの世界の宿しかできない。
すごくさっぱりすることができた。心からリラックスすることができた。入浴剤も使ったので、すごくいいお風呂になった。
お風呂から上がると、父さんが帰ってきていた。父さんもすごく褒めてくれた。僕は少し照れながらも喜んでいた。
今日の夕飯は牛肉のステーキだ。デザートには大好きなチョコレートのショートケーキもあるそうだ。ヨダレが出てきそうだった。ここまでしてくれることがとてもありがたかった。僕は2人にきちんとお礼を言ってから食卓についた。
ステーキはかなり肉厚で、石版かと思うほどだ。肉汁がたっぷりと出てきて、すごくジューシーだった。しっかりと噛みごたえがあり、塩コショウの下味だけらしいがとても美味しかった。家族みんなが幸せな気分に包まれていた。
いよいよ締めのデザートの時間になった。チョコレートケーキは僕の大好物だ。母さんと父さんも、甘いものには目がない。甘党一家と言えるだろう。
ホールケーキを6等分して、一人2個ずつ取り分けた。スポンジがフワフワしていて、チョコレートたっぷりのケーキだ。
さっそくひとくち頬張った。口の中いっぱいにチョコレートの甘さと香りが広がった。至福のひと時だ。任務を遂行できたことに対するご褒美としては十分すぎるくらいだ。今回は奮発してランクの高いお店で買ってきたそうだ。
食事でしっかりと英気を養うことができた。これなら次の任務も頑張れそうだ。つかの間の休息を思う存分に楽しむことができた。
明日からはまた鍛錬の日々が待っている。次の世界では待ち受ける敵もガラリと変わることだろう。さらに自分の能力を高めていかなければと思っている。
ひとまず今日のごちそうに満足して、ゆっくりと眠りについた。
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