第11話 最後の幹部
いよいよ森の最奥部へとやってきた。頑丈そうな大きな建物がそびえ立っている。周囲に人の気配はない。きっと幹部3人がやられてしまった情報は、すでに相手方に伝わっているのだろう。本陣で迎え撃つ体制を取っているに違いない。油断は禁物だ。
装備などの準備は万端だ。満を持して本陣へ入った。建物内部はレンガ造りで、天井にはモダンなシャンデリアが吊るされている。
しばらく進むと、敵の気配を感じた。とっさに剣を構えた。やってきたのは初級モンスターだった。少なくない数ではあったものの、今の僕にとっては大した敵ではない。
建物の中盤くらいまで来ただろうか。急に強い圧迫感を感じるようになった。おそらく幹部が近くに居るのだろう。今までに感じたことがないほど強い気だ。
ついに最後の幹部と邂逅した。桜のインテリジェンスと人間、2人の幹部と同時に戦闘になった。今までは1人ずつだったが、今回は2人を同時に対応しなければならない。油断するなどもってのほかだ。心して戦わなければならないだろう。
インテリジェンスの幹部の中でも上位に居るほどの相手だ。攻撃力や魔力も尋常ではない。体力も相当にあるのだろう。戦闘慣れしているかもしれない。慎重に相手を見極める必要があるなと思った。
どちらか片方の動きを封じることができればと思って氷魔法を試したり、眠らせてみたりした。しかし、どれも上手くいかなかった。敵は別々に攻撃してくることもあれば、同時に攻撃を繰り出してパワーを融合させることもある。かなり手強い敵だ。
防御魔法で敵の攻撃を防ぎつつ、策を練った。相手の弱点を見つけることが大事だ。どうやら人間の幹部が桜のインテリジェンスを操っているようだ。先に人間の幹部を倒すことが賢明だろう。
敵の攻撃パターンを読もうとしたが、型があるわけでは無いようだ。ランダムに攻撃を繰り出してくるので、次の攻撃を読んで備えることが難しい。
反射魔法で敵の攻撃を跳ね返して、さらにそれを相手に当ててみることにした。桜のインテリジェンスが繰り出す攻撃をなんとか跳ね返して、人間の幹部に向かって当てることができた。相手が背を向けている隙を狙ったことで、致命傷を与えた。
残るは桜のインテリジェンスだ。操っている人間の幹部を倒したことで、すごく動きが鈍っているようだ。とはいっても油断は禁物だ。まだ弱点を見つけていない。しばらく経っても敵は攻撃してこない。単独では攻撃できないようだ。
敵が動けないのを確認して、一気にトドメを刺した。これでインテリジェンスの幹部全員を倒すことができた。
次はついにボスとの一騎打ちになる。しっかりと気を引き締めて、油断しないように臨まなければならない。
いよいよ最上階へと歩み出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます