共通テスト数学1Aの難問とネット通信暗号の関連性について
大国誠
共通テスト数学1Aの難問とネット通信暗号の関連性について
ネットで共通テスト数学1Aが例年よりかなり
難しくなったという記事を見ました
指数や素数、そしてMOD(余り)などは実際の生活で
何の役に立つのか? 嫌がらせじゃないのか
と思えるかもしれませんが、これがネットに
欠かせない数学なんです
それについて、試験問題を解きながら
見ていきましょう
高校生新聞オンライン
全てを解答するのは厳しい
大学入学共通テスト数学1Aの問題の一部
2022年度大学入学共通テストの「数学1A」
(100点満点)は昨年より難化した。
昨年と比べ問題量に大きな変化は見られなかったが、
河合塾は昨年より平均点が20点低下、
駿台・ベネッセは15点低下と予想している。
試験直後からは受験生かの「悲鳴」がSNSを飛び交った。
受験生たちのツイート
「共通テスト数学IA難化どころじゃなくね?
頭真っ白になったわ。」
「試験前の俺『数学1Aで満点取れないやつおるん?w』
試験終わった時の俺『夢ならばどれほど良かったでしょう』」
「2022年共通テスト数学1A作問者を許さない」
「隣の女の子共通テスト数学1A終わったら
突然泣きながら帰り出した」
確かに平均点はかなり下がっています
それでどんなもんかちょっとだけ実際にやってみました
時間の都合もあるので問4の整数問題の(2)から解きます
これが問題(画像参照)です
このケは計算で求めるしかないですね
625×625=390,625なので、これと合う指数は8
したがって2の8乗となります
※この問題は指数計算機なら一瞬ですが
(3)は指数計算機があってもすぐには解けません
続いてコは問題に2の5乗とあるので5と仮定してみる
すると256(m^m)+32m+1=390625となる
それでmについて解けばm=39と出る
(3)これはトラップというか意地悪というか
マンドくせ~問題ですね
説明もごちゃごちゃしています
それで、この問題は5^5x-2^5y=0という
式ならすぐに解けます
例えば 3125(320)-32(31250)と代入すれば
1000000-1000000=0ですから
※これは3125と32を10倍してxとyに代入しただけw
しかし 右辺に1とあるのがちょっと厄介です
それで電卓とかあると解けそうな三桁の数字を
入れて力づくで解きたくなります
実際に暫くやってみてムカついてきました
5^5x-625^2は5^5x2^5の倍数という条件から
あ゛ぁ゛っ! スブレッドシート使って3125と32の
倍数を羅列してそっから公倍数を抽出したらいいのかよっ!
ってお兄さんもちょっとキレそうになっちゃいましたw
r'| | | |/ >/
! | | | |レ'´ | 待 て
| | | /\ | |l/ ⊂う|
| | |__∠∠ヽ_\ | リ / j ヽ あ わ て る な!
|´ ̄ O  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`! 〉
l'"´ ̄ ̄ヾ'"´ ̄ ̄`ヾ::幵ー{ これは出題者の罠だ!
⊥,,,,,_、 ___,,,,,ヾ| l::::::|
lヾ´ f}`7 ヘ´fj ̄フ | l::i'⌒i
l ,.ゝ‐イ `‐=ニ、i | l´ ( }
l { U | l 、_ノ
l / ̄ ''ヽ、 | l ヽ_
! ハ´ ̄ ̄ ̄`ト、 |亅〃/\
,人 f ´ ̄ ̄ ̄``ヾ j ,!// {_っ )、
/`ト、__iiiii______,レ'‐'//
いやいや 受験生にそんなこと要求するわけないなぁと
落ち着いてまた問題を眺めました
よく開かない金庫の鍵開けみたいにヒントは
与えられているもんですからね
そうすると625^2っていう数字があるんですか
いかにも妙な数字ですよ こいつ臭い!
これがキーだろうと仮定して実際に
625^2/5^5を計算すると125を得ます
おっ 三桁の数字が得られました
それでxに代入すると5^5×125は当然390625となります
続いて625^2/2^5を計算します
すると5桁の12207を得ますのでyに代入する
すると32(12207)=390624 キタ――(゚∀゚)――!!
検算 390625-390624 =1
ガチャリ! 鍵が開いた瞬間てな感じですかねぇプフフフ
サシス=125 セソタチツ=12207
(4)はほぼこれと同じですからテト=19
ナニヌネノ=95624 となります
本当の問題はこれが何の役に立つのか?と言う点
それでこんな指数計算やmodなんて実際の生活で
何の役に立つのか? 嫌がらせじゃないのか
と思えるかもしれませんが、これがネットに
欠かせない数学なんです
通信の安全性を保つためにDiffie-Hellman鍵共有法
というシステムがあります
ごく簡略化した話をします
まずAとBがそれぞれ秘密鍵XとYを用意します
続いて公開鍵として素数pと、pより小さい自然数で
ある共有鍵gを設定します
X=8 とY=9 p=7 g=6 とします
そして互いに共有したgを「XとYの自身が
設定した秘密鍵」に乗じて出た答えをpで
割った余りを求めます
A 7^9÷6
40353607なので2801 mod5
B 7^8÷6
5764801なので960800 mod1
このようになります
この余りの数を互いに交換する
A 1^9÷6=0 mod1
B 5^8÷6=65104 mod1
このようにmod1が一致します
これが互いに共通する鍵となるわけです
学生にしろ社会人にしろ一日中スマホなど
やっていると思いますが素数やmodは
暗号通信のセキュリティとして役立っているわけです
共通テスト数学1Aの難問とネット通信暗号の関連性について 大国誠 @hamayaxfv01
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