診断書をゲットしてからの毎日

 頑張り過ぎですよ、ということでした。

 世間一般で言う「頑張り過ぎ」ってじゃあ何さ?という思いでもある訳で。


 いわゆる過労死ラインほど残業してないくせに病むなんて、我ながら情けない奴。

 もっと激務でもっと高収入でもっと社会的肩書のある方がいらっしゃるのに、自分が病むとは、ホントにダメな奴。

 そう思う訳ですよ。

 人の幸不幸って相対的比較ですから。

 自分はなんて不幸な奴だと思ったら、キリないわけで。



 しかし私、病むのはお初ではない。

 だからこそ病むことの恐ろしさ、病んでいる最中の社会から宙ぶらりんになっている無意味で無価値で無駄な自分というレッテル貼り(それも世間からじゃなくて自分で勝手に被害妄想してるんですけどね)が怖い。


 なので、医師いわく

「すぐ休職ということではなく、お薬を飲みながらバランスを取ってる方はおおぜい居ますよ。会社とよく相談してください。勤務時間を減らすとか、残業しないとかで負荷の掛からないようにしてみてはどうでしょう」


 よっしゃ、良く分かった。

 負荷のないように、だね。


 会社に相談しました。


 会社も理解してくれました。


 初週からいきなり残業しました。


「気にせず帰っていいのに」

「無理することないのに」

 こういう言葉こそ、私の寄せては返す波のように「もう帰ろうか。でもここで帰るのは無責任ではないか。後で陰口言われてるんではないか。だったらもう少しキリのようところまで仕事をしようか」と逡巡させるのよね。 

 そうこうしてるうちに、残業代がっぽりゲット!って時間が経過してる。



「いい加減」は「適当」ではなく「良い加減」、すなわち「いい塩梅」で何事も済ませるのが大事だな、と思いつつヘロヘロの頭でこれを書いてる今、現在。


 でも、精神的に追い詰められると少しだけ執筆の才能が開花するのよね。


 まだ忙しくて頭が働かないって頃は週イチ更新が限界だ、ってなってた。

 時間が欲しくて仕方ないけど、仕事の事を考えるとこれもまた仕方ないって。


 でも徐々に病んで来たらどうでしょう。

 連載中の長編も新しい短編もスルスルと書けるではないか。


 どっか現実逃避して、脳が別の場所に旅をしているからこその成果物なんだろう。

 これはこれでまた仕方ない、と割り切る。

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