饗宴の丹沢山系 ―次元生物ミシファイカイリー登場―
ニャルさま
序章
①遥かなる丹沢山系
神奈川県において、その五分の一ほどを占める広大な山域である。
この山域の北には高尾山系があり、南方には箱根の山々があり、そして海に行きつく。東京西部から南下した場合、そのほとんどが丹沢に当たるといって差し支えない。
それほどの
百名山に
中央を連なる
東部には霊山として名高い
そのどれもが富士山を眺めることができ、観光地としても人気だろう。
丹沢山系は人が踏み入り、人が踏破した山域だろうか。
確かにそうだ。しかし、人の支配した地点は点であり、歩くのは線である。その面を知り尽くしたとは言い難い。
丹沢山系において人間の知りえぬ場所も大きいのである。
その丹沢山系であるが、誕生は約1,700年前といわれる。太平洋の海底火山として生まれ、フィリピン海プレートの変動によって日本列島と合流した。
さらに、伊豆半島の衝突によってその地形は複雑さを極め、非常に入り組んだ、起伏の激しい地形を構成していった。その各所では貝やサンゴ、オウムガイなどの化石が見られ、かつて海であったことの痕跡も数多く見られる。
そして、この世界は皆様の勝手知ったるものとはまた違う世界。
あなたがたの世界では北極にS極があり、南極にN極がある。感覚的には逆かもしれないが、方位磁針のN極が北を指すため、北極はその反対のS極なのだ。
しかし、この物語の舞台は地磁気が逆転したばかり。人の踏み入れぬ地で何が起きるのか、誰にも保証はできない。
その場所に迷い出た者はどんな顛末を辿るのであろうか。
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