第一否定 人形憎愛 第二節

 路地裏の一件から時間は少したち、現在僕と彼女は警察署の取調室に手錠されて入れられていた。

 何故このような状況になっているのかというと、現場に駆けつけてきた警察官は、僕たちの近くにいた死体を見て、僕達を殺人犯と勘違いをしてしまい現行犯逮捕されてしまったのだ。

 まぁこうゆう状況は慣れているのでそこまであせってないのだが……


「いやー私は一度この部屋に入ってみたいと思ってたんだよねー、そしてここでカツ丼を食べさしてもらえるんだろ。」


 と彼女は呑気にこの状況を楽しんでいるのであった。


「はぁ、初めてきたって嘘をつくなよ、僕が覚えている限りでは2回か3回は、お世話になっているよ。あとカツ丼って刑事ドラマの見過ぎだろ。」


 呆れ気味に彼女に話しかけていると扉が開き、僕達を連行した警察官が入ってきた。

 今気づいたのだが、よく見るとその男性は警察官の服装とは違う服を着ており、多分近くにいた時に駆けつけたのだろうか?


「お、丁度きた、すまない警察官の人よ、カツ丼大盛り一つ、ジンは何食べるんだい?」


「お前はホントに図々しいやつだよな……そういえばあそこのイギリス料理あまり食べてなかったな……僕はソースカツ丼でお願いします。」


「お前達は自分の置かれている状況を全く理解できていないのか。」


 と警察官は誰が見ても分かるような怒りの形相で椅子に座りながら資料を開いて話しかけてきた。


「お前達は今カモノハシカで行われた、3件の殺人事件の第一容疑者として容疑がかけられている、そこでお前達が罪を認め自首するなら罪は軽くなるんだがどうだ自首するならな。」


「おや、何でもう容疑者扱いを受けているのかはなはな疑問なんだが?」


「あの場にいたスタッフ達に聞いた所、お前達は真っ先に被害者に駆け寄ったらしいじゃないか。」


「駆け寄っただけで犯人とは恐ろしい警官だなあなたは。」


 と彼女は少し呆れ気味に答える、まぁ確かにかなりの決めつけだ。


「駆け寄っただと、嘘をつくな嘘を。

目撃者の証言からお前達が第一被害者の男性の胸を刺した後、非常口から外に出ていくのも客の殆どが見ていたんだぞ。

しかもその後、あの路地裏から奥にあった窓から控え室に侵入し、中にいた女性歌手の一人を殺害し喉を剥ぎ取るとは、エグいことをしやがるぜ、しかもその後現場から逃走する時に目撃されてしまい、その男性まで殺してしまうとは、凶器は確認出来たが声帯は一体何処に隠した、どうせ現場に隠していてもすぐバレるんだからさっさと吐きやがれ。」


 と警察官は腕を組み足を机の上に置く、こうゆう態度の人間はあまり好ましくないのだが、僕以上にこうゆう態度を気に入らない人物が横にいた。


「いやー、警察はこの様な優秀な人材を警察官にしておくなんて、早く刑事にでも昇格させた方がいいんじゃないか、そうすれば警察の評判はうなぎのぼりになるだろうな。」


 見えてはいないのだが、今の彼女の顔が笑顔なのだろうという事が僕にはわかる。

こうゆう時は危険な為あまり怒らせない様にするのだが、彼女がどういう人間なのかわかってない、警察官はさらに調子にのった感じでベラベラと喋り出した。


「ふん、そんなわかりきった事を言わなくてもいい、俺が優秀なのは勿論の事だ、この俺の推理力であの店で事件が起こると考え、張り込みをしていたんだからな、あと俺は警察官ではなくて刑事だ、そこを間違えるなよ。」


 ……まただ、この警察……いや刑事さんも彼女と一緒であの店で事件が起こると予想し張り込んでいた、何故そんな事が分かるのか僕には全くわからない。


「ちょっと待ってください刑事さん、今事件が起こるから店を張り込んでいたって、加羅も初めから知っていた感じだったけど一体なんでなんですか?」


「あぁ?たくなにしらばっくれてるんだお前、お前達だろ、最近起きている連続殺人事件、通称肉体コレクター、過去10件近い事件の犯人は。」


「ほぉ、そう呼ばれているのだね、それは初耳だったよ。」


肉体コレクターだと? 全く聞き覚えのない名前に動揺をしている僕とは違って、加羅は平然としていた。


「おう、そうだぜ嬢ちゃん、お前が他の現場の近くで目撃されているのも知っているだよ、これで言い逃れできなくなっただろ、でもまさか犯人が二人組みだとは思わなかったが、まぁあんな短時間で三人も殺したんだ、複数人いないと不可能なことだな、まぁいいこれでまた俺の出世が早まったってもんだぜ。」


 と刑事さんは出世のことを考えだすと上機嫌になりペンを回す。

加羅は溜息を吐くと、回していたペンを指で弾き落とした。


「そうかそうか……でも刑事さん、残念ながら貴方の出世はが早まる事はないかなぁ。」


「あ? 俺の出世が早まらないだと。」


「ああそうだよ、まず一つ最初の男性の犯行だが私達には絶対無理なのだよ。

なぜなら私達は彼が死んでいる時は席に座っており、男性が死んでから駆けつけたのだからね。

その証拠が欲しいなら二人の歌手に聞いてみな、二人とも私達が来る前に死んでいたと証言してくれるだろう。

それにあんな人が多い所で殺人なんてリスクが高すぎるし、あの男性を狙う動機がない。

次に第二の被害者の女性だが、これも私達は確実に犯人ではない、なぜなら返り血を浴びてないからだ。

被害者は喉を剥ぎ取られていたといったろ、そんな事したら返り血がついていないのはおかしいだろ? 後声帯が見つからないのは当然だ。

既に本当の犯人が持って帰ってしまったのだからな。」


「残念だがその二人の内一人の歌手が殺されている。

ちょうどお前達と対面の席に座っていたのだから都合の悪いものを見て殺されたと思うのだが。」


「全く疑り深い人だ。

それじゃあ第三の殺人の事だが、あの被害者には歯型や爪などで身体を酷く損傷を受けていたはずだ、私達の服には返り血など一切浴びていないし、あんな事を普通の人間ができるとは到底思えないが……ちなみ指紋の結果は出てきたのか? ああ、やっぱりいいや、どうせ何も結果が出ないから調べるだけ無駄だよ。」


「ぐ……確かにそうだが、けどお前達は凶器を持ち歩いたいた! 三件めの事件が無関係だとしてもだ、最初の二つの事件に関わっているのは間違いないだろうが!!」


「凶器? ああ、その事かい、もうそろそろそれも解決すると思うよ。」


 と彼女が言い終わると同時に扉が開き、初老でよく見知った顔の人が入ってきた。

 男性を見た途端、刑事さんは服装をだだし席を立ち敬礼をする。


「こ、これは斎賀さんこんな所に何用ですか。」


「ん、ああ別にかしこまわなくていいさ鎌倉刑事、あとその二人の手錠……ああそっちの男性の方の手錠を外しておいてあげてね、彼らは犯人じゃないから。」


 と入ってきた初老の男が言うと、鎌倉刑事は納得がいかないのか抗議する。


「そ、そんなことはありません斎賀さん! こいつらは遺体の近くいただけではなくて凶器までも所持していた! これは彼らが犯人だという動かぬ証拠にままなりません!!」


初老の男性は額をポリポリとかきながら、持ってきていた一つの書類を鎌倉刑事に渡すと、空いてあった方の席につき一息つく。


「ふぅー、まぁこの二人が怪しいと思うのは仕方ないことだよ、特にその女の子の方はよく殺人現場の近くにいるから怪しいのは分かる。

君はまだここに配属されてから2週間くらいだから知らなくて当然だったから、真っ先に君に説明しておくべきだったよ、それに書いてある通り、一応彼らは私の協力者なのだよ。」


「はい?」


「やっほー、叔父さん相変わらず元気だねぇ。」


「お久しぶりです。斎賀さん。」


加羅の挨拶に続くようにお辞儀をする。

加羅に叔父と呼ばれた男性は申し訳なさそうな顔で僕に話しかける。


「いやーすまないねー尽くん、毎度の事加羅が面倒ばかりかけて、ほら加羅も謝りなさい。」


「いいじゃないか叔父さん、彼にはちゃんと報酬も払ってるんだし、彼の服装を見てみなよ、こんなにキッチリスーツを着てきてさ、よほど私とのデートを楽しもうとしていたかは一目瞭然だろ。」


「これはお前が着せたんだろ。」


「いやーほんとすまないねぇ、尽くん、それにしても相変わらず仲が良いんだね。」


 この男性、引坂 斎賀ひきざか さいがさんは引坂 加羅の叔父であり身元引受人で、そしてこの警察署で警視庁をしている。

加羅に仕事を依頼する事で様々な事件を解決していった……ただ斎賀さんの依頼となると加羅は無茶なことばかりしてしまう為に、斎賀さんは毎回その事後処理に頭を抱えるのであった。

 引坂さんは持ってきていた他のファイルを机に広げ、書類を読み終えたであろう鎌倉刑事に話しかける。

「いやーそれにしても鎌倉刑事中々凄いね〜お手柄だよ。」

「褒められるような事はしてません、俺は誤って違う人物を誤認逮捕してしまったのですから、むしろ懲罰ものです。」


「アハハハ、いやー大丈夫だよ、加羅はこの通りいろんな所に出て行って事件を起こしてくるからね。

あのまま野放しにでもしたら、一体どれだけの被害が出るかわかったものじゃないよ。

たがら逮捕されるのが丁度いいんだよ、それに加羅がここに来なかったら事件の話ができなかったからね、ほんと丁度よかったよ。

それに君は凄いじゃないか、次に起こる事件を予想して現場の近くにいるなんて、中々できることじゃないよ。」


「あ、そういえばさっきから気になっていたんですが、なんであそこで殺人事件がおこるって分かっていたんですか? 加羅に至っては女性が死ぬって推理していましたが。」


「んー? おやおやワトジン君には少し難しすぎる謎だったかな、しょーがないからこの私が教えてあげよう、それじゃあ叔父よ例の資料を我が助手ワトジン君に見してあげてくれたまえ。」


 斎賀さんはやれやれ、といったかんじでとあるファイルを見してくれた。

そのファイルの内容は、ここ数ヶ月で起こった10件の殺人事件の捜査資料であり、被害者は男性4人女性が6人殺され、殺された被害者達には特に共通点はないのだが、ただ被害者達の身体には共通している所がある。

それは被害者達の肉体の一部が剥ぎ取られている事だった。

足や手あるものは眼や臓器そのものが無くなっており、残った身体の断面から刃物の様な物で切断されており、現場からは身体の一部が見つかっておらず、恐らく犯人が持ち去ったと考えられる事から、現場内では肉体コレクターと呼ばれている。

……なるほど鎌倉刑事が言っていた肉体コレクターとはこの事を言っていたのか。

 この内容を見た後加羅に尋ねた。


「内容を一通りみたよ、なんでこいつが肉体コレクターなんて呼ばれているのかは納得できたが、ただそれでなんでカモノハシカで殺人が起こると分かるのかは分からないな。」


「ちゃんと見たのかいジン、被害者達にはかなり特徴があるのだよ、それをちゃんと見た後もう一度今回の事件を思い出してくれ、ヒントは私達は一度聞いたはずだよ被害者のあの綺麗な声をね。」


「もう一つわかりやすくゆうと、男女を同一で考えずに、それぞれどうゆうめにあっていたかだ。」


 もう一度資料に目を通し、被害者達を見直す。

今度は男女を同一で考えず分けて考え、それぞれに似ている所を探す、男は4人女性は6人それぞれ肉体を剥ぎ取られている、男達はそれぞれ内臓系を取られており、中にはミンチにされている遺体までいる。

それに対して女性達は……ん、これは……もしかして……。


「ん、おやおやその顔は理解出来たようだね、肉体コレクターの動機を。」


「この犯人は集めているのか……女性の肉体を。」


 被害者の女性達は、それぞれ手や足、目などの身体の一部を剥ぎ取られている、そして今回のカモノハシカの女性は声帯を剥ぎ取られていたのだ。


「そうだともジン、この犯人は女性の肉体、ある時は綺麗な手を持つ物、またある時は魅惑の美脚を持つものなど、綺麗な女性のパーツを狙って犯罪を起こしているんだよ。」


「また変わった動機の犯人だねぇ、鎌倉くんもこれに気づいていたのかい?」


「はい、男性は臓器などや、あるいは肉体そのものを破壊されているにも関わらず、女性はなるべく綺麗に殺されており、しかも身体の一部が現場から発見されていなかったので、犯人の狙いは女性の肉体であると予想し、次に狙うとすれば、まだ現場から持ち去られていたない部位で、顔もしくは喉辺りを狙ってくると思いまして、確かカモノハシカの歌手達は皆、美声の持ち主だと聞かされていたので、店の近くで張り込みをしていました。」


成る程、加羅もそれが分かっていたから、わざわざあそこで食事をしたのか……でも待てよ、それだと一つだけ分からないことがある。


「理由はだいたい分かったが、だがそれだと、今回の最初の被害者は何で殺されたんだ、しかも彼だけ殺害方法違うじゃないか。」


 その推理だとカモノハシカで起こった最初の被害者が何故殺されたのかがわからない、すると加羅は興奮気味に喋り出した。


「それだ!それは私でも分からなかったんだよ、何であの男性を殺さなければいけなかったのか、でーもー、それについては解けたさ、えーと名前はかねくらでしたっけ、まぁそこにいる刑事さんのおかげで謎が解けたよ。」


「俺の名前は鎌倉だ、で俺のおかげで謎が解けたってどうゆうことだよ。」


「あの店に入って分かった通り、高級料理店と言うだけあって警備も中々に厳重だった。

歌手達の控え室にもなると更に侵入するのは難しい、そんな中で犯罪を行うとすればかなりのリスクを伴うだろう。

だからこそ注意を一点に集め、警備を薄くし、目標を殺す必要があったのだ。」


「注意を一点に集めるだって、その為に殺人ってそっちの方がリスク高くないか、殺す人数が増えれば誰かに見つかる可能性が高くなる、しかもあんなに人がいっぱいいる所で。」


「普通に考えたらそうだが、この犯人はやってのける自信があった、殺害する時に最小の人数もしくは誰にも見られない瞬間を犯人は知っていたんだからね。」


 僕は少し考えある事を思い出した。


「そうか誰にも見つからない瞬間って、歌が始まる瞬間か。」


 カモノハシカの歌手達は絶世の歌声だ、あの歌を聴いたのなら分かるが、誰もが意識をそっちに持っていかれてしまう……実際僕も意識を持っていかれた。


「そう、そして歌が途中で終わり遺体が見つかった時、みんなどこを見ていた、そしてその遺体は必然的に誰が最初に見てしまい、その目撃者はどこにいくかな?」


「皆んな遺体を見ていたし、最初の発見者は僕達……いや違う最初の発見者はあの人達だ、でも、それは……まさかそこまで計算して犯行を行なったっていうのか。」


 確か一番最初に遺体を発見したのは歌手の二人、そしてその内一人が殺害されたと鎌倉刑事は言っていた。

普通の人は遺体を見たら気分が悪くなるのはわかる、そして次に休憩出来るところを探す、歌手なら必然的に事務所、もしくは控え室のどちらかになる、あの子は運悪く控え室に休憩してしまったのだろう。


「でもそこまで入念に計画をねったにも関わらず、犯人もついてないよねー、まさか私達があの場にいたことで、自分の尻尾が捕まってしまうなんて、思いもしなかっただろうな。」


「尻尾を捕まえたって、まだ犯人の姿すら見えてないのに、変な冗談を言うなよ。」


「いやいやいやジン、冗談じゃないよ、だって私達は見てしまったじゃないか……犯人の姿を。」


 ……この場にいた全員が凍りついた、そうだ、そうだった。

少なくとも僕達は三人目に殺された人物……いや人ですら怪しいが、あの黒布の生き物を見ていた。

ただあの生き物がこんな計画的な犯行を出来るとは全く思えないのだが、すると引坂さんが。


「ん、ちょっと待って犯人見たの! それを早く言ってよ、今すぐ警戒網を張らないと、てか一緒にいた鎌倉くんは見ていなかったのかい!?」


「す、すいません引坂さん、俺は二人に気を取られていて、まさかあの場にもう一人いるとは思いませんでした、今すぐ周りの警官達に連絡いれて探し出します。」


 そういうと、椅子から立ち上がってすぐに連絡を入れようとした時に。


「ストップだカメクラ刑事、貴方が見ていないのは仕方のない事だよ、なんせそいつは壁を素手で登っていってしまっていたし、我が助手ワトジンがアニメさながらなド派手な転け方をしてしまい、それに目がいってしまっていたからね、それに他の警官達に包囲網を引かせてしまうと被害がさらに拡大する場合があるよ、何だって相手は素手で壁を登り、人間を噛みちぎる様な相手なんだからね。」


 確かに、相手は人を軽く殺せる程の力を持っている、そんな奴に普通の警官が立ち向かえば犠牲が出てしまう、すると鎌倉刑事は。


「だが! そんな事を出来る化け物が街を徘徊なんかさせていたら、それこそ被害が出てしまう、それなら俺達警察が市民を守る為に命を張るのが当然だろ!!!」


 確かに肉体コレクターは目的以外でも人を殺す事は分かっている、それなら早めに対策して対処するのが一番だ、だが相手は間違いなく普通ではないなら対処するには……同じ普通じゃない者しかいない。


「確かに貴方の言い分は分かるがそこは心配ご無用、これは間違いなく私達関連のトンデモ事件だ、普通の人ではまず間違いなく対処できない、そこで叔父さん……ここでいつもの依頼アレをお願いしたいんだが、報酬は勿論そちらの範囲内で。」


 すると引坂さんは少々困った様に。


「はぁ、全く、久し振りに仕事以外で私にワガママを言ってきたと思ったら、結局こうなる事を考えていたのだな……まぁ非常事態だから仕方ないか、このまま奴を野放しにしておいて被害が増えれば、市民の不安が膨らんでしまう。

仕方がない、よく見ておきたまえ鎌倉刑事……今後この様な事件が起きた場合のこの署の対応手段だ。

うおっほん……引坂 加羅……緑化尽……貴方達にこの引坂斎賀が命じましょう、願望肉体コレクターの身柄を確保、もしくは無力化を依頼オーダーします。」


 すると加羅はニヤリと笑い


「その依頼ききいれた。」


「なるべく彼女が無茶しないように頑張ります。」


加羅は付けられていた手錠を鍵を使わずに外す、鎌倉刑事は驚いた顔でコチラを見ていたが、こうゆう状況に慣れてしまっていた僕は何も言わずに手錠を加羅に向け手錠を外してもらう。


「それじゃあ叔父上すぐに解決してくるよ。」


「ああ、期待しているよ加羅、そしてジン君、また頼むよ。」


「はい、それじゃあ行ってきます。」


部屋の扉を開け、裏口の扉を開け警察署を出る。

駐車場にカモノハシカから運んでもらっていた車を見つけ、乗り込むと移動を始めた……肉体コレクターを捕まえるために。

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