第122話「パーテスマキハカル」
「パーテスマキハカル。ほら今日も言ってごらん?パーテスマキハカル~」
「パーテスマキハカル……」
「表情がかたいね。笑って大きな声で。パーテスマキハカル!はい!」
「パーテスマキハカルッ」
「まだだよもっと!」
「……パーテスマキハカル!」
「いいね!」
これどこから聞いたんですかと聞いても答えてくれない。会うたびにこれをやらされる。
「うんうん。いい笑顔だね。じゃあ次は……」
こうしてまた次の日を迎えることになる。そしてその翌日もまた、その翌日も同じことを繰り返す。
「パーテスマキハカル!」
「パーテスマキハカル!」
「うん。いいね。じゃあ次は……」
そんな日々をもう2ヶ月以上続けている。ただの苦痛でしかない。
「じゃあ最後に……」
「……はい?」
「最後だからって気を抜いてはいけないよ?これは大切なことだからね。じゃあいくよ」
「パーテスマキハカルッ!!」
「うん。完璧だね。じゃあこれで終わりにしよう。お疲れ様」
やっと終わった……こんなことをあと何回繰り返すんだろう……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます