第10話 Life is like a bowl of cherry.

 人生はひとかごのさくらんぼ。

 アメリカの言葉より。


 胃痛が、腹痛がわたしから人権を奪っていく。「愛と勇気だけが友達さ」「金が友達」と、詩人は歌うが、わたしにとっては「胃痛と腹痛だけが友達さ」である。

 自分が胃痛持ちだと気づいたのは最近のことだ。あまりにも職場で壁のように生きていたらそのうち、胃が悲鳴を上げた。小学生の頃からそうだ、怒るな、壁であれ、人間扱いを求めるな、それが奴隷としての義務だ。生まれながらにして拒絶を受けた人間は、上流階級からいじめ、虐待を受ける権利をいただく。

 上流階級とは、いじめ、虐待を行なったり、暴言を吐いたりしても称賛を受ける階級のことで、コミュニケーション能力が高く、顔がよく、素晴らしく性格がよく、受けがよい。だから、賞賛され、コピー、うつしが作られる。いくら誹謗中傷を禁止してもダメなのは、いじめ、虐待、暴言の3セットを行なう上級階級が繰り返し繰り返し政権を、世界の主権をとってきたからであって、彼らに逆らえばいじめ、虐待、暴言にあう。


 かつて存在した残虐な組織。それがどうして存在を許されたか?

 それは、その時代には残虐な組織しかいなかったから。そして、残虐さは金を産むからだ。暴力は金になる、人を殺せば貨幣が手に入る。それも、1千万単位の貨幣、貨幣をもとに人類は発展してきたのだから、人類は暴力とともに発展してきた。


 人を殺す危険性がないのは、死体だけだ。誰もが人を殺したがっているんだ。


 なぜ、人を殺してはいけないのかって?


 人を殺せば、暴力にかかわれば、暴力の加害者である上流階級に金が行くからだ。自分の金を守るには、人を殺さないことだ、あなたが人を殺したら最後、あなたは死ぬまで奴隷になるんだ、上流階級に逆らえなくなる、だから、自分の金を守るためには、人を殺してはいけないんだ。

 この世に平和は存在しない。だからこそ、人を殺してはいけない。奴らから死ぬまで搾取を受けたいなら、わたしは止めない。

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