第6話This is my life.

  これがわたしの人生


 わたしは奴隷だ。希望はいつもきらびやかにやってきて、一瞬で去っていく。そして必ず不幸な出来事が起きる。晴れたら不吉の象徴である虹がかかるように。

 奴隷には人間扱いを受ける自由はない。道をまっすぐ歩く権利はない。誰かがずんずん歩く時、かならず横へどかなければならない、それが奴隷、いいものをもらえば誰かに献上しなければならない、それが奴隷だ。

 わたしが生まれて初めてもらった愛情は暴力だった。初等学校、エレメンタリースクール、エレメンタリーだよワトソンくん、初歩的なことだよ、は原作のホームズが言っていないのにシャーロック・ホームズの名台詞に昇格したように、入学していじめを受けたら、初等奴隷、田舎は持ち上がりだから中等学校では中等奴隷、田舎の塾に入って高等学校に入学したら高等奴隷、と等級が上がって行くと同時に奴隷としての階級があがる。

 すなわち、身体的暴力を受ける奴隷から、精神的暴力を受ける奴隷、最高位だから性的暴力を受ける奴隷に昇格する。娼婦は給料高いからな(皮肉)


 だから、世の中には見えないスクール、階級が存在する。大英帝国、ブリテンにはわかりやすく、階級別に通うスクール、学校が違っていて、例外はあるものの、違う階級が混ざることはないが、言語の発音が良ければ「上流階級だね」と言われるらしい。


 こんなことを書くのは、顔は良いがわたしを殴るか蹴るか暴言を吐くことしかないエセ右翼の義理の兄は、言語の発音がいいことに上流階級ぶっていたからだ。


 上流階級はこう言うらしい。


 クーズミーサー。


 クズがミサをする。これがイクスクーズミーサーだと下品だと呼ばれるらしい。上流階級はエクスなんて使わないらしい、どこで決めた法律だ、それができないオーストラリアン男性は悲しいことに発音をけなされたらしく、彼に対するいじめに不敬なる義兄は参戦したようだ。日本國の恥だ。

 日本國なんて国が消滅した今じゃ、「日本國の恥」なんて言葉は死語、死んでいる。今は「波国」だ。ちなみにアルファベットにすると二文字だ。Haである。國であると言うながったらしい名称は必要ない、との判断だ。


 自分を産んだ人間、自分を育てた人間の呪いが強力であるように、この國の名前を産んだ国家、そしてこの國を育てた国家の呪いは強力で、この國は世界からいじめを受ける被虐待児となった。


 と言う話をノートに走らせる。

 この國はそう言う國だ。だからいつも怯えて、何もできず、いじめられても泣くこともできずに耐える。悲しい國だ。

 名前を奪われた國の末路はみじめなものだ。仕方ない。

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