第3話絹乃台零人&天久保風利
タイトルは俺の名前である。きぬのだいれいとと読む。右はあまくぼかざりだ。俺の幼なじみの名前だ。
いきなり自己紹介を始めたのは数分前の出来事が原因だ。首輪転生譚に興奮してたらインターホンが急になったんだ。良いところだってのに誰だ?と思ったよ。
「いるんでしょー、レート!勝手にあがるよー」
その言葉と共に勝手に玄関の扉を開いてヅカヅカと廊下を歩く音が聞こえる。やめろ。今時そういうマナー皆無系ヒロインは流行らないんだ。
そんなバカな事を考えてると扉を開けられてしまった。
「だれ?」
「こ、こんにちは」
視線の先にいたのは幼なじみの姿ではなく、ランドセルを背負った猫耳という懐かしさを覚えるような女の子だった。
「あっ、やっぱりれーとのとこにも誰か来たんだ」
「はっ?つまり風利のとこにも魔法陣浮かんだの?」
「そうそう。異世界転生キター!と思ったらリュミちゃんとクスさんがいたんだ」
「リュミと‥‥クスさ‥ん?」
えっ、1人しか見えないけどなにそれお化け?俺には見えないけど。怖い。
『どーも、入れ物の転生者のクスでーす』
「クスさんはねー、最初は巾着袋だったんだけど、リュミちゃんと出会ってレベル上がってくと段ボールや筆箱とかになれるようになって遂にランドセルにもなれるようになったんだて!」
「マジかー。ちなみに奥にいるのはアンさんと首輪の転生者のネクさんだ」
「おー、ネクさんアンさん。はじめましてー。よろしくねー」
「は、はじめまして」
『はじめまして。無機物転生者に合うのは始めてだ』
『俺もだ、一応無機物同士でも念話できんだな』
相変わらずの距離感だ。さて、居候できるのか?風利の家は平気だろうが。
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