第4話 オッパイ山脈でゴロゴロしたい

「ごめんねえ?子豚ちゃんなのに力強くし過ぎちゃったのね。」

「ほら、泥だらけじゃない、私たちが洗ってあげる。」

 俺はロベルスタ5姉妹の家に連れてこられていた。そして、今!5人と一緒にお風呂で体を洗って貰っているのである!


「ほおーら、ちゃんとキレイキレイしましょうねえ?」

「泥をつけて半分蒸し焼きにするつもりだったから、結構汚れが頑固よねえ。」

 そう言いながら、指で優しく全身を洗ってくれる、ああ……、天国や……。


「あら!可愛いピンク色!」

 あっ!そんなこと言いながら、そんなとこ触られたら、あっ/////恥ずかしい!

「ふふふ、可愛い。

 この子はこのままうちで飼わない?」


「いいわね!」

「あなたは今日からうちの子よ?」

「名前、何にしようかしら?」

 王女様に飼われるつもりでいたけど、このままここに暮らすのもいいなあ……。

 きれいに拭いて貰って、交代で抱っこされながら、あーん、でご飯を食べさせて貰って、これ以上の幸せがあるだろうか?


 そして寝る時間になった。

「──ほら、怖くないわよ?

 いらっしゃい?」

 巨大なベッドに並んで座るロベルスタ5姉妹。ブランケットごしに、裸の肩と谷間がのぞいている。ぜ、全裸ですとおぉおお!?


「私たち牛人一族は、夜は裸で寝るのよ。

 くっついて寝るとあったかいのよ?」

 そっか!牛だもんね!牛が服着てたらおかしいもんね!

 わあーい!!!

 俺は床からぴょーんと飛び上がり、ベッドに飛び込んだ。


「ふふふ。

 さあ、私たちと一緒に寝ましょうね?」

 うん!寝る寝る!

 ブランケットの上に、隠しきれない巨大な山盛りのオッパイ山脈が連なっている。

 これはあれをやるしかない!

 登頂!絶頂!オッパイ山脈を!!!!!


 俺は端から巨大なオッパイ山脈へと登ろうとした。だが敵もさるもの、柔らかくて急な勾配のついたオッパイの上には、なかなか上がれそうにもなかった。

「なあに?上に乗りたいの?」

 そう言って俺を抱き上げてオッパイの上に乗せてくれる。やっぱり女神や……。


「あっ、やあん!」

 左から右、右から左からへと、オッパイ山脈の上を何度もゴロゴロと転がった。

 俺の体のサイズだからこそなせる技。

 わあーい!!オッパイのベッドだあ!

 夢やったんや……。オッパイの上で寝転びたい、ゴロゴロしたいということが。


「もー、やんちゃなんだから。

 大人しく寝ましょうね?」

 ジザ嬢に抱き上げられてオッパイに抱きしめられる。えへへ、ごめんなさーい。

 そんなことを思っていると、ふわりとした浮遊感に包まれた。


 え?と思う間もなく、俺の体はジザ嬢の姉妹によって持ち上げられていた。そしてそのまま、彼女の顔の前まで運ばれる。

 え?え?と思っている間に、チュッとキスされた。そしてゆっくりとベッドに降ろされると、他の姉妹からぎゅむっと両側から挟み込まれた。


 え?何事??訳がわからないまま、左右の姉妹の顔を見ると、二人とも、いたずらっぽく笑いながらウインクしてきた。

 は?かわいいんですけど??

 二人は俺の体を優しく撫でながら、子守唄まで歌ってくれている。ちょっと待って、頭が追いつかない。


 え?もしかして今って……、添い寝??え?いいの?こんな贅沢しても??牛の獣人最高かよ!!それからしばらくの間、俺は至福の時間を過ごしていた。

 そして、いつの間にかロベルスタ5姉妹は寝てしまっていた。

 ……こ、これはやるしかない。やるしかないんやで……。


 俺はブランケットの奥深くへと、未知なる世界を探検する為、そっと潜り込んだ。

 すべすべの背中、そして……。おおおおおお!巨大なオッパイに負けず劣らずと主張する、プリップリのオシリがそこに!

 しかも5つもですよ、ヤッホウ!


 ああ、もう我慢できねえ!!

 しかも全裸で寝てるわけですからね!

 じゃあ遠慮なく!いっただきまーす!

「ん……。」

 ジザ嬢が身をよじる。

 そ、そっとね。起こしたら悪いからね!


 スリスリ、フミフミ、ペロペロ。豚に生まれてとんでもないことになったけど、おかげで今この状態を堪能出来ているわけなのだ。豚も案外悪くないな。

 俺はロベルスタ5姉妹の巨大オッパイと太腿とオシリを思う存分堪能させて貰った。


 さ、さて。こうなったらやるしかない。

 見、見るんや……。女の子の神秘を……。

 俺はあえてさけてきた場所へとそっと鼻先を突っ込んだ。

 その後何をしたかって?

 そいつはさすがに言えねえなあ。


 ただ一言で言うと、──とってもきれいでした。


 もう俺はこれからの生活に、期待しかないという気持ちでいっぱいだった。

 俺はたっぷりとロベルスタ5姉妹のオッパイを堪能させていただき、あたたかなベッドで眠りについたのだった。


 ──次の日の早朝。

 誰よりも先に目が覚めた俺は、目の前にある素晴らしい光景に再び感動していた。

 昨晩もオッパイを思う存分堪能したのだが、朝起きたらブランケットがお腹あたりまで下がった、ロベルスタ5姉妹の裸の巨大オッパイマウンテンが目の前にあったのだ!


 やっぱり大きいことは良いことだよね!!

 おはようございます!!!今日も良い天気ですねえ!!ああ、こんな素敵なオッパイに囲まれて暮らせるなんて夢のようだ……。

 じゃなくて、俺本当にここで暮らしていいんですか?ありがとうございます!!

 俺は心の中で感謝しながら、その柔らかそうな二つの山に頬ずりをした。


 ああ、すべすべしてるうぅ〜。

 あぁ、しあわせぇ……。

 しかし、なんという大きさだろう。

 昨日の夜には気付かなかったけれど、こうして下から見ると、改めてその5つ並んだ時の圧倒的な存在感に驚愕させられる。


 そうしてしばらく柔らかい胸元で顔をすりつけていると、上の方から声が聞こえてきた。ふと見てみると、5人の美女たちが微笑ましそうにこちらを見つめていた。

 ……ヤバい、バレてしまった。

 するとみんな笑顔で応えてくれた。

 どうしよう、すごく恥ずかしいんだけど。


 だがその幸せの時間を壊すかのような、けたたましく扉を叩く音がする。

 ロベルスタ5姉妹も、何?と言いながらベッドからはいだした。何度も見たのに、ブランケットがするりと落ちて裸が丸見えになると、改めてドキッとしてしまう。

 5人は服を着て、濡らしたタオルで顔を拭うと、玄関の扉を開けた。


「──ちょ、長老様!?どうなさったんですか?こんなに朝早く。」

 昨日の祭りの最中見かけなかった、長老と呼ばれた牛の獣人の老人は、ロベルスタ5姉妹の巨大なオッパイを前に、年甲斐もなく照れて、えっへん、おっほんと咳払いをした。


 照れんなってじーちゃん、男ならいくつになってもオッパイは好きだよな、わかるわかる。おれはロベルスタ5姉妹の後ろで、長老を見上げながら、生やさしい目でうんうんとうなずいていた。


「──お前たちが連れ帰った豚というのは、それか?」

 長老が突然俺に目を向けてくる。

「はい、そうですが……。

 どうかしましたか?」

 ジザ嬢が不思議そうに首をかしげる。


「その豚は、百億頭に一頭生まれると言われる、食べれば不老長寿となる伝説のピンクの豚!売ればこの村全体が5代先まで遊んで暮らせよう。どうか村の為と思って、その豚をこちらに引き渡して欲しいのだ。」


 な、なんですとぉ!?

 俺はこれから、ロベルスタ5姉妹のオッパイとオシリと太ももと女の子の神秘を堪能しながら、5人と幸せに暮す予定だったってのに、このままここにいられないの!?


「この豚を飼うつもりで連れて帰ったと聞いている。──だが頼む、気持ちは分かるが、ここは折れてもらえないだろうか?」

 他の村人たちもそう言って懇願する。

 ロベルスタ5姉妹は、ただただ困惑して、お互いの顔を見合わせていた。


「じゃあ、悪いな、──貰っていくぞ?」

 村人たちの手が俺に伸びる。

 捕まってたまるかあああ!俺は隙をついて村人たちの足の間から外に逃げ出した。

「豚が逃げたぞ!」

「捕まえろ!」


 村人たちが追いかけてくるが、俺はまっすぐに川に向かった。俺が流れてきたと思われる川に、小舟がつながれていたのを、昨日2階からバッチリ確認してあったのだ!

 俺は追手から逃げて、川のへりから格好良くダイブ──とはいかず、ずるっと地面から足を踏み外して、小舟の中に落っこちた。


 風魔法で小舟が繋がれている縄を切ると、流れに従って小舟が川下に下っていく。

「ブィブィブーウ!

 (ここまでおーいでー!!)」

 俺は悔しそうに見つめる長老たちを前に、ゆうゆうと牛の獣人たちの村から脱出したのだった。

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