第132話
私はゆっくりと身体を動かし馬車の一部の壁をずらし外へと出る。
そこで目の当たりにした光景はとてもEランクとDランクが対処できる状態ではなかった。
敵はゴブリン数十体ぐらい。
中にはちらほらと冒険者から奪ったであろう剣や金属弓を構えている姿が確認できる。
こういう武器を持つゴブリンは上位種と呼ばれるがその正体はただただ武器を持つゴブリンに過ぎない。
ただやはりゴブリンも生物という区分のため個性というものがあり中には力ある奴がいたりいなかったりさまざまなゴブリンがいる。
武器を修練してスキルに昇格させたりしている個体がいるとそれだけで危険度は跳ね上がる。
だからこそ単体のゴブリンはランクは低く見積もられるが団体のゴブリンだと種としての団体行動を行って更に修練された技を使ってくるためランクは跳ね上がるのだ。
そして今回戦っているのがそのゴブリンの団体。
ランクをつけるなら武器持ちもいるし…Cランクが妥当と言った所だろう。
…やはり馬車を守ることはできないか。
コレだけゴブリンが多いと馬車の守りには入れないか。
まぁだけどよく頑張っている方だと思う。
スライムを扱うテイマー軍団のEランクはスライムに指示を飛ばしながらゴブリンの足止めをしながら窒息狙いで飛びつきをしている。
まぁ…討伐スピードがあまりに遅すぎるからいてもいなくてもって感じだが。
そしてDランクのパーティは個々の力を活用して何とか集団で行動しようと頑張っているみたいだな。
それが仇になって見れない部分ができてこうして馬車に矢が当たっているが。
何とも惜しい連携だ。
あれをどうにかすればあの失敗もどうにかなるのにとかつい考えてしまうが私もソロだからあの場にいたらおそらく彼らと同じ状況になってしまうだろう。
「ち、ちょっとお客様!?どうしてここに…お戻りください!」
そんな風に考えていると手に鞭を力強く握りしめているが身体が生まれたての子鹿のように震えている御者が私に声をかけてきた。
まぁ当たり前のことだろう私の今の格好はあの街で買った冒険者をやる時には着ない普段着。
持っている武器もナイフも二本と周りから見たら心許ない姿だろう。
「何、私も参戦する」
私はそれだけ言うと地面を蹴りゴブリンの方へと飛び掛かるように走り出した。
後ろからは御者の「待ってください!」という静止の声が聞こえてくるがそれを振り向かず走る。
腰からナイフを取り出し両手で構える。
急に虚からの攻撃そんなのどう防げばいいと思う?
そんなものは超常的な能力や感知能力を持たない者は避けることはできない。
抗うことはできるだろう。
だが私はそれを許さない確実にナイフで首を刈り取る。
ゴブリンを一体走った勢いで死角から首を目掛けて振るいその傷口から血飛沫を空に放ったことを確認してから次の標的を見定めその手に持つナイフを振るい両目を奪う。
私がやることは単純が冒険者達が後ろに逃したゴブリンを行動不能にすること。
あぁこれだったら白い服でくるもんじゃなかったなと今更思う。
今着ている服はもうゴブリンの血で汚れてしまっている。
殺していることから思考は逃避するように色々な今関係ないことが思い浮かんでくる。
こうしてみるとしみじみ間違った服で来たものだなと思う。
ゴブリンは人とは違い青いの血なので服は青黒い服となってしまっている。
そう言えばゴブリンは堕ちた妖精とも呼ばれているから堕ちていない妖精も青い血をしているのだろうか?
半分妖精で半分人間と呼び声が高いエルフやドワーフは青い血なのだろうかそれとも赤い血をしているのだろうか?
主な思考は戦闘とは違うことを考えながら端っこの思考では戦闘のことを考えながら行動していく。
簡単なことだ…ただ思うように身体を動かしやりたいように首に傷をつけて足を折りたまに肋を手で砕く。
こうするだけでゴブリンは汚らしい甲高い声を発しながら痛みに悶え転がりそれを見た仲間のゴブリンは身を震わせ行動に躊躇する。
それを狙い私は動き更なる負傷を与えるただそれだけなのだ。
時間にして1時間だろうか?
そのぐらいで戦闘は終了した。
結果は私がこうしているように我々の勝利という結果で終わった。
辺りは一面死屍累々の血みどろ地獄のように青い血でできた絨毯が広がっている。
その中で冒険者は逞しくゴブリンの死体から討伐証明となる右耳を刈り取り集めている。
まぁ私は冒険者達から功績を渡されたがそれを今は冒険者活動はやっていないという理由から受け取りを拒否した。
そのまま私は戻るわけにもいかずこうして近くにあった川に誰も見ないように指示して汚れを落としているわけだが…もちろん服は着替え今は服のみを洗っている最中だ。
こうしてみると服は白い生地で出来ていたので汚れが落ちにくく惜しいことをしたなと思ってしまった。
この服もかなり高い買い物だった。
いやポジティブに考えるんだ…青い染め物そうコレは青く染めた元白い服なのだ。
染めた元になった原材料は何だって?…ゴブリンの血です。
「…まぁこの服は焼却処分だな」
そう言い放ち火の魔法陣を描き技とも言えない小さな火を元白い生地で出来た服を焼却する。
そうして私はちょっとだけ落ち込んだ気持ちを抱きながら馬車へ戻るため立ち上がり歩を進めた。
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