孤児の異形戦争

第36話

狼車を見送って数日が経った。

あの後冒険者ギルドで依頼書を提出してその後にギルドがおすすめしてくれた宿屋へと泊まった。

この数日で変わったことといえば有力の冒険者がこの王都に集まったことと証人の出入りが多くなり騎士の見回りが多くなったことだ。


それにより最近ギルドでは依頼の取り合いが起きている。

冒険者だって人間だ。

食べなきゃ生きていけない。

金を稼ぐには依頼を受けなくてはいけない。

ランクの高い依頼はもともとこの王都にいたパーティに取られてしまい残っているのはランクの低い依頼だけだ。

それが取り合いの原因となりずっと高ランクパーティと低ランクパーティで言い合いになったり取り合いになったりを繰り返している。


そして俺はというと…金が余っているので働かないでいた。

実は護衛でエルペスさんから貰った報酬は色がつけており当初の報酬の何倍にもなっていた。

そのおかげで金には困らない生活になった。

白金貨2枚、金貨が4枚、銀貨5枚、小さい銀貨が7枚、銅貨が2枚が今の俺の持っている金だ。

白金貨1枚は金貨10枚分だから計20枚分ということになる。


いや別に何もしていないわけでは無い。

朝から外に行き誰も見ないようなところに移動して我流戦闘術を鍛えたりしている。

他にも魔術の研究をしている。

まぁ進展はあまり無いが。


「…そういえばステータスを最近見ていなかったな。最近忙しかったからなぁ」


そう言い俺は久々に『開示』した。


名前:レナ

性別:女

種族:人間

年齢:5

職業:冒険者LvMax

状態:なし

レベル:38

割り振りポイント:220

HP:51 MP:267

腕力:53 体力:76 俊敏:80

知力:102 魔力:267 器用:66

精神:100

職業スキル

探知:Lv5 気配察知:Lv4 冒険者の勘:Lvー

スキル

混食:Lv6 執念:LvMax 気配遮断:Lv Max

採集:LvMax 精神耐性:Lv Max 畏怖耐性:Lv Max

病気耐性:Lv5 吸収強化:Lv7 身体操作:Lv6

自動回復:LvMax 治癒の身体:Lv7 精神統一:LvMax

危険察知:Lv9 反射:Lv1 魔の理解:Lvー

決死の覚悟:Lv4

ユニークスキル

我流戦闘術:Lvー 喰の欲望:Lvー

称号

転生者 孤児 死と生の狭間を体験せし者

草を喰らう者 癒す者 克服者 

我流戦闘術開祖


「うーむ最近見ていなかったおかげで割り振りポイントがすごいことになってんな」


増えたスキルは『決死の覚悟』と職業のスキルだな。

にしてもスキルがほとんどMaxになってきたな。

ということはこれ以上の成長を望むことができないということだ。

なんとか新しいスキルの取得を考えなくては…。

職業スキルはもう転職したらなくなってしまうから確認は無しでとにかく『決死の覚悟』の確認でもしますか。


決死の覚悟:Lv4 死ぬ覚悟をする時に能力を大幅に強化する。


なるほどなスキル『執念』と大体同じ感じか。

内容は簡単に言うとピンチの時に能力を大幅に強化する感じか。


次は割り振りポイントを分けるか。

220ポイントもあるからどれに割り振ったらいいのかよくわからなくなってきたな。

いっそ極振りにでもするか?

いやいやここは現実だぞ?

そんなネタみたいなことしたら一瞬で死ねる世界だ。

慎重に考えなくては…。


割り振りポイント:0

HP:110 MP:267

腕力:53 体力:76 俊敏:130

知力:139 魔力:267 器用:140

精神:100


ふぅこんな感じかな?

素早く移動するために俊敏と魔法陣を早めに展開するために器用を上げた。

これでローガンさん達との黒騎士の時みたいに展開が遅いなんてことにはならないだろう。

まぁそれでも少し遅いぐらいだが。

理想としては1秒で展開できるようにはなりたいな。


さて職業の転職でもしてみますか。

確か転職するためには『開示』と同じく強く思えばいいんだよな。

できればユニークな職業になりたいな。

まぁユニークにも色々な種類がありその中にはデメリットのある職業もあるが。


「とにかくやってみるか『転職』」


そう言うと俺の目の前にあるステータスが変わり転職のできる職業が表示されていく。

職業とは才能。

つまりは自分にとって最も合う天職を表してくれる。

そして俺の天職は…。


「んーと?魔術士と闘士と研究者とフードファイターか…」


フードファイターってネタの職業か?

と、とりあえず一つずつ詳細を確認していくか。


『魔術士』普通職。

魔法陣を使用して魔術を行使する術士。

才能に頼らずに魔法を使うことを目的として■■人に作られた術式を使用する者の総称。


『闘士』普通職。

拳で敵を薙ぎ倒す者。

闘いに身を置き闘いのみがこの者の生きる道となるだろう。


『研究者』上位職。

万物の研究に長けた者。

研究し万物の詳細を知ることで秘められた能力を知ることができる。


『フードファイター』ユニーク職。

物を食べることを生きがいにする者。

物を食べることで能力を向上させていく。

その者は普通の者より2倍の空腹を感じるようになる。


「…どれにしようかな?」

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