第15話

「がぁぁぁぁぁ痛いぃぃ」


今俺は地面をのたうち回っている。

理由はさっき行った『身体強化』のせいだ。

身体のあちこちから悲鳴を上がっている。


なんで俺は接近戦を持ち込んだのだろうか?

こんなことやらなくとも魔術で『アースジャベリン』などの攻撃魔術だけでも倒せたはずだ。


そんなこと思いながらも土の魔術で抉った所を埋めていく。

環境破壊はいけないからね。

壊したら元に戻すのは鉄則なのであるよ。


ふと先ぽど出したステータスを見る。

スライムを倒したことでレベルが上がったかを確認するためだ。

そしてスキルの欄にそれはあった。


名前:レナ

性別:女

種族:人間

年齢:5

職業:なし

状態:なし

レベル:2

割り振りポイント:10

HP:3 MP:129

腕力:2 体力:2 俊敏:4

知力:7 魔力:129 器用:8

精神:100

スキル

雑食:Lv8 執念:Lv5 気配遮断:Lv8

採集:Lv2 精神耐性:Lv Max 畏怖耐性:Lv 8

病気耐性:Lv2 消化強化:Lv7 身体操作:Lv3

自動回復:Lv1 治癒の身体:Lv3 精神統一:Lv7

魔の理解:Lvー

ユニークスキル

我流戦闘術:Lvー

称号

転生者 孤児 死と生の狭間を体験せし者

草を喰らう者 癒す者 克服者 

我流戦闘術開祖


ナニコレ?我流戦闘術?what?

なんでこんなものがスキルになっているんだ?

しかもユニークスキルて。


「…と、と、とりあえずおちけつ」


とにかく今は他のことについて見てみようではないか。

ステータスはレベルが1上がったことで全体的に1プラスされ『魔の理解』によりMP、魔力、知恵が2上がったか。

んで『割り振りポイント』はその通り自由に自分で割り振ることができるのだろう。


「次はスキルか…」


身体操作:Lv3 身体を自由に操作することができようになる。


これは『身体強化』が進化したのか。

これで俺は魔力があれば接近戦での戦闘が可能になったと言うことだな。

さてと…次は問題のユニークスキルか。


我流戦闘術:Lvー 誰にも教わらず自分自身で完全な戦闘の型を作り出した技術の結晶。


Oh…。

つまり自己解決してしまったということかな?

完全な戦闘の型って…。

初心者が身体運びだけで作り出した事がまさかのユニークスキルとなってしまうとは。


「はぁ称号でも見るか…」


我流戦闘術開祖:自分自身で戦闘の型を作り出したもの。

効果:自分で作り出した技の熟練度を上昇させる。


「なるほど?」


つまりはさっき俺がスライムをオーバーキルした『崩撃』の熟練度を上昇した状態で敵に与えることができるというわけか。

まぁ『崩撃』って大層な名前だがその実態は魔力を限界まで込めた拳を振り下ろすだけなのだがな。


「よし次は『振り分けポイント』でも振り分けるか」


今の俺には何が必要だろうか。

まぁMPと魔力は必要無いな。

何せ訓練的なことさえすれば簡単に上がるし、となると一番低い腕力と体力か?

いやいやしかし死なないためにもHPも必要だしもしもの時、逃走する為に俊敏も捨てがたい。

いやだが、魔術をもっと覚えるために記憶力を向上させるために知力も…ん~しかしもっと早く魔法陣を描くためにも器用も上げておきたいな。


「どれも必要だなぁ…う~む…」


しばらくその場で考えてみた結果俺はこうすることにした。


割り振りポイント:0

HP:5 MP:129

腕力:2 体力:5 俊敏:4

知力:10 魔力:129 器用:10

精神:100


「HPへ2ポイント。体力へ3ポイント。知力へ3ポイント。器用へ2ポイント」


これで合計10ポイントを消費した。

出来るだけ切りがいい感じに使い切ってみたがこれでよかったのだろうか?

まぁいいや。

体力が上昇したことによって最弱から弱になったと考えればもうけものだろう。


さてそろそろ帰るとしますか。

今日は魔術やレベルアップができて良い日だったからこのまま何事もなく帰れればいうことないな。


「今の俺はさっきの俺とは違い体力がある。家まで体力が保つか検証も兼ねて走って帰ることにしようか」


…幼女帰宅中…


「ぜぇ、ぜぇ」


とても辛い。

必死に身体の中の熱を帯びた空気を外へと排出する。

まだ俺には森から家までの距離を走って移動するには辛いようだ。

前みたいに所々で止まることは無くなったということに限定すれば成長したことがわかるかな。


「あぁ眠…今日はいろんなことしたなぁ。そんじゃおやすみ」


そう言って俺はすぐ近くの布を数枚重なっているベッドに寝転び眠った。

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