第7話
さて、食べおわったことだし次は何をしようか。
まぁ魔法のことについて考えるしかやることないんだけどね。
まずこの世界の魔法についてわかることは魔素というのがこの世界の空気に含まれていて人間は空気と共に魔素を吸うことにより少量の魔力を生み出す事ができるということだけだ。
これしかわからない。
情報量が少なすぎる。
そうだ、ラノベとかでは魔力は身体の中にあり血液とは違うのが流れているのが魔力である。
という作品がある。
これになぞらえて俺の中にもその魔力があるのかということを調べたいと思う。
「血液とは違うものねぇ…凡人がわかるわけなくね?」
全くわからない。
そりゃそうだろう血液との違いなんてわからない。
人体のことを細かく理解してないとそんなのわからないから諦めろとでもいうのか?
血液が流れている感覚を理解しろと言ってるようなものだ。
「どうすればいいんだ?」
…まぁとにかく行動してみようと思う。
魔力の素と言える魔素をつかうためにはどうすればいいのだろうか?
仮定として魔素は血液の中にあり血液とは違う物質であり血管の中にあり空気を吸う事で酸素と同時に吸引することができる。
そう言う風に捉えるとなると血管がある所に魔素は循環させることができるということになる。
試すとなると血液を手に留めておく感じかな?
となると一番簡単に考えると手が赤くなるまでつねるという感覚だろうか。
手をつねることで血液が集中するから赤くなるつまり魔素もそこに集まるというわけだ。
…俺は何を考えているんだ?
なんだか考えがまとまんなくなってしまった。
まぁ良いとりあえず挑戦してみよう。
まずは息を吸い魔素というものを身体に流させ肺に入った魔素を身体全体の血管内に魔素を手に留めておくと言う感覚を覚えさせる。
意識していなきゃできないだろう。
というかこれはできているのだろうか?
真面目に集中しているがこれで留めておけれなかったら恥ずかしいんだが。
手に留めておくことを意識しながら深呼吸すること30秒が経過した。
手の周りにモヤみたいな纏わりついているのがみられた。
まるでぬるま湯に浸かっているかのような暖かさがある。
どうやら成功?したようだ。
「本当に成功するとは思わなかった」
なんか色々考えてた俺が馬鹿みたいだ。
この怒りを目の前にある木の板に向けて殴る!
『バキッ!』
「Oh…いてぇぜ…」
そう簡単にはいかないらしい。
何がいけなかったのだろうか。
魔素を取り込む事はできたがそこから魔力へと変換ができなかったからこのような結果になったのだろう。
だとすればどうすれば変換ができるのか。
「次は体全体にこのモヤを纏わせてみようか」
…幼児集中…
大体、体感で2分ぐらい?深呼吸を行いようやく体全体にモヤが纏わせることができた。
なんとなくだが「今ならなんでもできそう」という全能感がある。
「これなら、さっきのような失態をするようなことにはならないだろう」
もう一度木の板を用意して次はあのスライムを殴った時に編み出した型を構える。
足を少し引き手を握り締めファイティングポーズをとる。
「さぁ次こそはその木目をぼろぼろにしてやるぜ」
そう言いもう一度深呼吸を行い思い切って拳を木の板へと殴りつける。
『ボキャ!』
そう言う鈍い音をしながら木の板に俺の拳が貫通した。
魔力を纏った拳は強い。
これで証明することができたな。
異世界ファンタジー風な言い方をするとするならば『フィジカルアップ』だろうか?
それとも『身体強化』の方がしっくりくるだろうか?
「ふぅ、そろそろ今日のところは切り良く終わっておこうかな。少し…いや結構頭を使ったせいか疲れてしまったしな」
そういった後あくびをこぼした。
あ~なんか気が抜けたせいかなんだかすごく眠くなってきたような気がする。
すごく体がだるい。
何もしたくないなぁ。
そんな風に考えながら気絶するように眠るのだった。
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