第6話

「お腹いっぱいだぁ」


彼女の「んー!」っていう背伸びと、そんな可愛い声が聞こえて来て俺は我に返った。

普段めったに食べられない料理に夢中になって舌鼓を打ってたら、目の前のシチュエーションをすっかり忘れていた。


俺、インキャ。

ただいま、美女ギャルと個室でふたりきり。


会話という会話もなく、

ただ時だけが流れていた。


二人して食べてたから一応、間がもったけど、

料理の皿はきれいに空。


そんなわけで。


俺は彼女と真っ向切って会話する羽目になった。


しかも。


彼女に言われたセリフがこれ。


「ねぇ...?このあとどうする...???」

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