(二)-14

 通学路の皮の堤防を歩いているとき、同じく女子たちが噂をしているのを聞いた。

 うちの学校でも女子生徒が数人、既に妊娠発覚で謹慎処分になっているとか。うちのクラスの鬼越さんもあの日以来出席していないし、他のクラスや他の学年でも何人か来ていなかった。

「それで、アンタの方はどうなのよ、志津香(しづか)」

 一緒に歩いていた真秀が聞いてきた。

「どうって?」

「大和田君とのことよ。あれから、もう一週間だよ」

「別に普通よ、普通」

「それって、元にもどっちゃったってこと? キスまでしておいて?」

 そう言って、真秀は私の顔をのぞき込んできた。

「しておいてって……」

「したんでしょ」

「……したけど」


(続く)

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