(二)-15
「付き合うとか、彼氏彼女になりました宣言とか、しないわけ?」
「なにそれ、するわけないじゃん。恥ずかしいなあ」
誰に向かってそんなことを言うのよ。まあ、真秀には報告するだろうけど。
「なに赤くなってんのよ」
「赤くなってなんかないよ」
そう私が言ったとき、ふと、川の向こうに目を向けると、工場が見えた。
工場は黒い煙をもくもくと立てていた。
「それにしても、あの工場、まだ燃えてるんだ」
「ヤバイ化学薬品が大量に保管してあって、消防隊も近づけないらしいよ」
「そんなの作らなきゃいいのにね」
私がそう言うと、真秀も「ね」と同調した。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます