強制進化制度

第7話 進化制度始まりました

 朝

 私は朝起きると違和感を感じた。

 そう、全ての荷物が消え、そこからある画面ととある時間が表示されていた。

 ん、なんだこれ世界の序章?

 私は画面に書かれた文書を読む。

 とてつもなく長く、読み切るまでに5分かかってしまった。

 えーとつまり、世界はある契約を結んだためこの世界は確立された。

 それに従って3つの種族とルールを設定された。

 それがヒューマン ファンタジー そしてモブという。

 ヒューマンは生きる代わりに魂の時間が発動して、ゼロになれば死ぬ。そして死ぬと記憶を失う代わりにもう一度他世界の住人となる。また進化の権限を失う。

 ファンタジーは死こそないが、ヒューマンによる危害を加えられると二度とそれが治らない。でも、回復魔法などの特殊な場合ではそれが無かったことにされる。進化が付与されており、ある一定の経験値で進化が可能となる。

 それでモブはヒューマン ファンタジーとは違い生きる意思を確立しなければ存在そのものが抹消される。また、レベルという概念がなく、特定の条件でしか進化できずなおかつ進化してから一日半経つと自動的に死ぬ。

 ・・・・

 えっと確か今1日近くこの状態だから今あとどのくらいなのかな。

 [1:30:26.59]

 ええーいこうしちゃいられん。

 早く近場のスポットでモンスター狩りじゃー。

 はっ、と私は気づいた。

 そう私はレベルという概念がないから経験値による進化はできないのだ。

 えっとつまり私結局どうすることも出来ないと。

 いやそういえばこれが開かれてる時にメニューとかなんか追加されていた。

 私は画面を閉じたり開いたりなどして色々と探す。

 すると進化ツリーを見つけた。

 あった、これでなにかわかってえーー。

 そう、この進化ツリーは先が全く分からないのだ。

 そうかあのワールドモンスターに登録されるって進化ツリーにも影響してたのか。

 って感心している場合じゃない。

 どうするよ、いや待てよ。

 私は探している間に見つけたマップ機能をつける。

 するといい所を発見した。

 ロンガスタ鉱脈

 そうだ特定の進化だからさほら、某有名ゲームの進化の石とかあれば万が一の時にも使えるじゃん。

 よし、早速行こう。

 私は全速力でそこに向かった。

 距離はざっと10キロ近く。

 しかしこのエンタメチキンにかかればなんと50分で着くのだよ。

 いやーまじですか。

 あと大体40分しかないじゃん。

 さあ、張り切って探索しよう。

 しかし数十分後

 あー疲れたー。

 ある特定の進化っていっても鉱石バンバン取っても何もならないし、モンスターとか来て倒しても何もならない。

 うーどうなってんだ。

 [0:16:53.32]

 しかもほとんど残ってないじゃん。

 あーどうしよー。

 そう落ち込んでいると後ろから攻撃された。

 いたた、あれなんであれが発動しないの。

 [固有スキル狩人の世界が発動されません。]

 まさか固有スキル無効化

 てことはまずいんじゃない。

 そこに居たのはゲームでもよく見るゴーレムだった。

 いやーでか。

 でかくねというかごつくね。

 あれおかしいななんかこうTHE土人形だと思ってたけど見た目なんかクソハイテクなんですが。

 だけどそれでも私には敵わないはずだ。

 [スキルが使用できません]

 そうだったはスキル使えないんだった。

 というかあいつせこくね。

 どう見てもゴリゴリの耐久力と攻撃力持ってんもん。

 ええーいこうなったら逃げる。

 私はひたすら逃げた。

 逃げても結局ゴーレムに追いかけられ、最終的に崖まで追われた。

 えーと、すいませーんもう勘弁してください。

 くそーこんな時にスキルが使えていたらどうなってたか。

 でももしかしたら攻撃は早退したことないんじゃ。

 ゴーレムは右腕を変形させ、ミサイルを発射した。

 いやせこー。

 私はそれをまともに食らってしまい、HPは3けたで崖からはもう遠ざかっていた。

 [0:05:42.32]

 あーこれ結果的に死ぬじゃーん。

 私はタイマーを見て諦めた。

 [エンタメチキンがクリスタルチキンに進化します]

 [クリスタルチキンに進化しました。]

 すると私の体の表面は綺麗な宝石に飾られた。

 [スキル メテオドライブ クリスタルシールド ソリッドモード シールドモード クリスタルカウンターを獲得。]

 [進化したことによりワールドモンスターに登録されます。]

 [固有スキル貪欲なる支配を発動。相手のスキル及び魔法の無効化を強制的に停止させます。]

 えっじゃあ今スキル使えるってこと。

 じゃあさっきまでのお返しをしなくては。

 [スキルメテオドライブを発動。]

 身を包んだ鉱石が輝き出す

 その状態のまま私はゴーレムに突っ込んだ。

 突っ込むとゴーレムは粉々に砕け、跡形もなく消えてしまった。

 やったー無念を晴らせたー。

 するとその衝撃で崖が崩れる。

 私は結局落ちてしまった。

 

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