第6話 私はエンタメチキンです。

 私は凄いものを発見した。

 毎回毎回スキルやら固有スキルとかが色々脳内に流れていたが、それを確認する方法を見つけた。

 この水晶玉によって。

 現在私は魔女の家から出て半日、正直進化することがなくここ、宿屋にいる。

 宿屋っていうか冒険者の拠点かな。

 色々な人が出入りしてるから宿屋兼冒険者ギルドっぽいとこかもしれない。

 しかもここって多分村だよね。

 なんかこれだけポツンとあったからさ。

 もしかしたら前線基地とか。

 いやなんの前線。

 まあここに入るまで苦労したよ。

 あっ、どうやって入ったかって。

 それは簡単だよ。まず影渡りで冒険者の影に入って、ここに着いた。

 それにしてもこの水晶玉って元々なんなんだろ。

 鑑定とかのスキルがあったらもしかしてそれの魔道具なのかな。

 でも見たら凄かったよ。

 エンタメチキン Lv1 最大レベル1

 HP8000 MP999999

 攻撃力10000 魔法攻撃力1000000 防御力100000 魔法防御力10000000 素早さ10000000

 スキル 飛翔 火炎耐性 麻痺耐性 火炎攻撃 神速 空転 自動回復 不屈の闘志 エンカウントカース 死屍還元 月光浴 ナイトメアクリーチャー 墓詰め ドラゴンエンブレム 影移動 シャドーデコイ 影魔法 闇魔法 五獄の禁術闇 アサシンモード  サイレント 遠方視 透明化 魔力誘爆 強情 アクロバティック

 ねっ、MPとかカンストしそうだよ。

 あれ、でも固有スキルとかは表示されないんだ。

 あれが1番の謎なんだよ。

 だいたい固有スキルとスキルの違いってなんなの。

 それもわかっていないんだよね。

 まあでもこの水晶玉があれば自分のステータスとか見れるから以外と便利なんだよねー。

 まあこれごと持って帰るとバレるから、ちょっとだけの破片とかでも見れたら楽なんだけどなー。

 ステータスとかホログラムみたいに浮き出てきたから多分破片だけでも行けそうな気がする。

 あーでもあれか。壊すための道具とか欲しいからなー。

 というか攻撃力10000だったら壊れるんじゃね。

 私は軽く羽で水晶玉を叩いた。

 するとその水晶玉が弾け飛ぶという悲劇が起こった。

 ・・・・あれ、水晶玉は。

 というか一瞬で無くなったけど。

 [固有スキル狩人の世界で何者かがこちらに近づいています。]

 あー最悪だー。

 水晶玉も消し飛んだし、その音で人間来るとかマジで嫌だわー。

 どうする、逃げるか。

 私は辺りを見回すと水晶玉の小さい欠片を見つけた。

 あったー

 いやー運がいいね。日頃の行いがいいからかな。

 私はその欠片を回収しようとする。

 しかし、その欠片の場所はドアの真ん前であった。

 ドアが勢いよく開き、私はその場にとどまった。

 「な、ニワトリなのか。というか何処から来たんだ。」

 ドアから出てきたのは鉄装備を来たおっさんだった。

 なんか話してる。

 というか疑われているのか。

 いやーさすがに大丈夫でしょ。

 「それに、ニワトリといってもおかしいぞ。色が赤い。いや、青になったり緑になったりしている。」

 えっ私ゲーミングみたいな感じだったの。

 いやーだって気づかないよそりゃ。 

 だって鏡とかないもん。

 「もしかして魔物なのか。」

 あれ、なんでいきなりそういうことになるの。

 男は腰巾着の中に入っている白い石を取り出した。

 えっ何それ。

 「エンタメチキン?新種の魔物なのか。しかもこいつステータスがおかしいぞ。スキルも色々と持っているし、・・・おい、嘘だろ。」

 えっなになに怖いんだけど。

 まさかあれって鑑定石なの。

 ちょっと鑑定はスキルというセオリーはないのかここには。

 男は剣を抜き、戦闘態勢に入る。

 ふっ、なら私は

 逃げる。

 私は影に入り、姿を消した。

 「なっ、いつの間に。どこにいるんだ。」

 ふっ、残念だったな。

 なぜなら私は影に入ったからだよ。

 [固有スキル夜の徘徊者により、相手の感知スキル全てを無効化します。]

 あっ、それでか。

 というか今夜なんだね。

 男は仲間を呼び、この宿屋全般に警戒網を張った。

 うわーこれまた厄介だ。

 まあ直ぐに逃げよう。

 「くそ、どこに行ったんだ。」

 するとその男の近くに年老いた魔法使いが現れた。

 「そういえば魔物はどうやって行方をくらましたのだ。」

 そう聞かれ男は分からないと一言放つ。

 「なるほど、しかし透明化ではない。もし透明化なら実体はあるはずじゃ。」

 「でもあの魔物は小さかった。そうなれば股から抜けることも出来る。」

 「いや、そうなればもう痕跡はついているのだ。だがここにはそれがない。ということはこれかもしれんな。」

 その魔法使いは杖をかざす。

 するとその先から強烈な光が辺りを輝かせた。

 うわー。

 いたたた、まさか影が無くなるなんて。

 私が目を開けるとそこには無数の冒険者が襲いかかってきた。

 あー来ますかー。

 まじですかー。 

 アクロバティック発動

 私は冒険者による攻撃を軽やかによけ、そこから天井に張り付いた。

 私はこの倉庫内の様子を見た。

 くそー。魔法使いが居たのかここには。

 それに影移動がバレるなんて一体何者なの。

 「変わった魔物だな。」

 いや魔物じゃな・・・・まあそう疑われるは。

 冷静に考えたらニワトリといっても色が変わるニワトリなんていないことに気づく。

 うーんじゃあ逃げますか。

 だってステータスで考えたらさ。

 私ここぶち破れるんだよね。

 私は壁に向かって体当たりした。

 すると壁は粉砕され、私は冒険者を見失わさせる程のスピードでここを去った。

 


 いやー危なかった。

 まさかバレるとは思わなかった。

 まあでも色々回収できたのはいいよね。

 そう、私は去り際に冒険者の手持ちを片っ端から盗んだのだ。

 えーと地図にお金あとポーションにこの水晶玉の欠片

 いやー良かった。

 これで色々と情報が出てくるぞ。

 [固有スキル世界の住人により、地図、金貨及び銀貨、アイテム、鑑定の水晶玉上を消費し、メニューを作ります。]

 すると盗んだアイテムの全てが塵となった。

 あー、どんどん消えていく。

 あれ、なんか意識が飛んで

 私は気絶してしまった。

 


 [固有スキル世界の住人が世界の確立者に進化。]

 [進化したことにより、固有スキル真実の扉を獲得。]

 [確立者となったため、五獄の禁術の一部を解禁。また、世界による縛りを強制発動。]

 [固有スキル進化の縛りを強制発動しました。]

 [それにより、進化マップを表示及びカウントダウンを開始。]

 [エンタメチキン8時間後進化しなければ、強制的にシステム外となり、死亡します。]

 

 

 


 

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