第2話 私は不死鳥です。

 そーらを自由にーとーびたーいなー

 はい竹とんぼー。

 いや竹とんぼだけじゃ飛べないだろ。

 えー現在私は何をしているか。

 簡単です。

 今私は空を飛んでいます。

 不死鳥になったことにより、空転というものを獲得した。

 コレってどうやら自身にかかる風圧、熱、スタミナを最適化して、かつ遮蔽物を自動で排除するらしい。

 いやーいいよね。

 オートスキルってめちゃくちゃ便利だわー。

 で、今回はまたあんな感じにはならないよね。

 初手進化とかならないよね。

 それに、不死鳥の進化要因が多分レベルアップなんだよね。

 やっぱここって異世界なのかー。

 レベルやスキルがあるんだからそりゃそうでしょ。

 そういえばステータスとか見れないかな。

 [不死鳥 レベル1 最大レベル1

  HP無限 MP3500 

 攻撃力1000 魔法攻撃1000 防御力1000 魔法防御力1000 素早さ1000

 スキル

 飛翔 火炎耐性 火炎攻撃 神速 空転]

 いやありすぎだわ。

 それに火炎攻撃って曖昧なんだよね。

 技とかないの。

 [火炎攻撃:自らを火に纏い攻撃する]

 あっ、そのまんまなんだ。

 私は納得した。

 するといきなり天候が荒れだした。

 まあ大丈夫でしょう。

 空転があるからね。

 ん、いや違うな。

 て、なにあれ。

 龍の巣みたい。

 私はこの時忘れていたのだ。

 不死鳥の素早さは1000

 つまり飛行機よりも早いということを。

 私は龍の巣に入った。

 うわ何。雷めっちゃ降るけど。

 あれでもなんともない。

 あ、そっか。

 空転で無効化してんだ。

 いやー忘れてた。

 じゃあ大丈夫だよね。

 『貴様、何者だ。』

 えっ、誰かいるの。

 すると私の前に出てきたのは黒いドラゴンであった。

 『貴様はなんだ。鳥なのか、はたまた竜なのか。』

 いや鳥です。鳥なんです。

 『ならここから立ち去れ。サンドライトブレス』

 そのドラゴンの口から雷のような光線を放射された。

 それにより私の片羽は貫かれた。

 えー。

 不死鳥なんだろ。

 確かにHPは無限だったけどせめて自動回復とかつけろよ。

 私は羽を撃たれ、落下した。

 落下地点は森であった。

 たっく痛たた。

 死ぬとこだったわ、死なないけど。

 とにかくなんとかしないと。 

 うっ、体が動かない。

 [ステータス 麻痺]

 麻痺ってあの時の攻撃で。

 確かに雷みたいな光線だったけど。

 いやでもきついな。

 もしここからまた飛んでも結局また狙われる。

 どう考えても詰みだな。

 それじゃあ移動しますか。

 ・・・・

 いや動けないんだけどね。

 本当にふざけんなよ。

 [スキル麻痺耐性を獲得。]

 すると私の体は痺れなくなった。

 あっ、やっと動ける。

 私は立ち上がり、空を飛ぼうとした。

 飛翔発動。

 飛べなかった。

 いやマジかー。 

 正直ショックだ。

 まあ片方やられてるしね。

 どうしよう。

 [スキル自動回復獲得。]

 おーい。今かーい

 ちょっと前に獲得されないと行けないでしょ。

 だって不死鳥だもん。フェニックスだもん。

 再生ないフェニックスはただの赤い鳥だよ。

 私の羽はどんどん回復し、数分後になると羽は元通りになった。

 おー、やった。羽復活だー。

 さてそれじゃあリベンジと行きますかー。

 私は羽ばたこうとした。

 だがしかし、次の瞬間に悲劇が怒る。

 [スキルリベンジモード獲得。]

 [不死鳥が進化します。]

 えっ、今ですか。

 ちょっとー。嘘でしょ。

 でもその前にあいつを倒して。

 [進化しました。]

 間に合わなかったー。

 そう、私はどんどん小さくなり、まさかのニワトリとなった。

 [ゾンビチキンになりました。進化したことにより、ワールドモンスターに登録されます。]

 [スキル エンカウントカース 死屍還元 ナイトメアクリーチャー 月光浴 墓詰めを獲得しました。]

 うおーー。なんか闇っぽい。

 というかアンデッドかよ。

 しかも夜系かー。

 まあとりあえずあいつに呪いをかけてやる。

 [エンカウントカースにより、邪黒龍 エブリエント・ガルクはスキルの使用禁止及びステータス減少がかかります。]

 ん、スキルの使用禁止だって!!やったー。

 もうあいつに攻撃されないもんねー。

 残念だったなあの野郎。

 あれ、でもさ。

 スキルの使用禁止って私みたく飛べないようになるんじゃないの。

 だって私飛翔のスキルで飛んでたからさ。

 そう、私の予感は的中した。

 なぜなら、あのドラゴンが降ってきたのだ。

 私はどうなったか。

 簡単だ。

 圧死したよ。

 でもアンデッド固有スキルの不死ってのが効いたのか、HP1というギリギリ耐えたわけなんだよ。

 [スキル ドラゴンエンブレムを獲得。]

 いやーでもまさかニワトリに戻るなんてね。

 しかもゾンビという。

 ああー。もう進化嫌だなー。

 だって早すぎるもん。

 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る