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ドンドコ

プロローグ異世界転生

第1話 私はヒヨコです

 眩しい光

 太陽が近くにあるような感じであった。

 目を瞑ってしまうほどの閃光だったからか、私は気を失ってしまった。

 そこから何日たったのだろうか。

 あれ・・・なんか暗い。

 なにこれ、フェードアウト?

 なんも見えないけど。

 とりあえず灯りを探そう。

 すると、ピキっと音がした。

 ん、ピキ?

 なんで、なんでなんでなんで。

 え、まさか今骨とか折れた?

 でもなんともないけど。

 するとまたピキっ音が鳴った。

 そして何故か次元にヒビが入っている。

 まさか、ここって何かの箱か。

 ならここから声は聞こえるんじゃないか。

 おーい、ここだよー、誰かー

 「ピー、ピーピー、ピー。」

 ん、ピーピー?

 えっ、鳴き声。

 まさかここってどこかの農場ってこと。

 とりあえずヒビがあるからそこを壊す。

 するとパリパリと光が入ってきた。

 よっしゃここから抜け出して、家に帰る。

 私は確かにここから出たんだ。

 そう・・・出たんだよな。

 私はこの時に二つ知った。

 一つ目はここはどこかの折の中であったこと。

 そして二つ目が、私は人間ではなかったこと。

 そう、私は齢3秒の生まれたてのヒヨコなのだった。

 おいだせー。ここからだせー。

 そう言っても結局は鳴き声しか発せられない。

 『おいうるせえよ。』

 何故かニワトリが怒ってきた。

 ん、ニワトリ?

 てことは親なのか。

 『ったくお前はいいよな。肉にならなくて本当に。』

 なるほどそっか。

 鶏肉は本来ニワトリの肉。

 しかもオスなら即出荷となっている。

 でもここにいるってことは母親なのか?

 『なあ、あそこから出たら何があるんだ。』

 私はあのニワトリに聞いた。

 『ああ、知らないよ。外なんか興味が無い。』 

 すると太陽が上ってきた。

 朝日が眩しい。

 白く輝く朝日を見て、私はその光景に目を輝かせた。

 そして私はこの世界で生きることを決めた。

 その時に、一人の男が来た。

 「あれ、ヒヨコ生まれてる。」

 ん?

 「このヒヨコってオスか?それともメスか。」

 えっ、ちょっとやめ。

 あーーーーーー。

 やめろー。私のセクシーゾーンを見るなー。

 「ああこれオスだ。じゃあ殺処分だな。」

 すると男は私を箱に入れて、私は連れていかれた。

 前言撤回だ。

 このままだと殺される。

 私は箱から出ようとしたが人間の時よりも背は小さいため、箱は私から見れば崖なのである。

 いやここは待て、私は人間だったんだ。

 すると男は焼却炉にひよこを入れた。

 うん。だめだこれ。

 て、アッツアッツ。

 私は焼けていた。

 死ぬよこれ、たった数分の人生ってなんだよ。

 転生RTAか。

 ともかく、抜け出す方法を考えないと。

 [火炎耐性獲得]

 はっ、なに、火炎耐性!

 あれ、全然熱くない。

 [再生能力獲得 ]

 すると私の体はみるみるうちに元に戻っていく。

 うーん、これってなんかの苦行なんだよね。

 まあ、しばらく待ちますかじゃねえよ。

 脱出口を探さなくちゃ。

 [条件達成]

 はぁ、条件。

 [不死鳥の子に進化可能です]

 不死鳥ってフェニックスじゃん。

 最強モンスターじゃん。

 じゃあ進化、進化で。

 私は青く光った。

 いや青く光っちゃダメだな。

 完全になんとかモンスターと同じだからな。

 [不死鳥の子に進化しました。]

 私は喜んだ。

 見た目は全く分からないが、とにかく進化したことはめでたい。

 [飛翔、火炎攻撃、神速を獲得。]

 [不死鳥の子となり、ワールドモンスターに登録されます。]

 なんか色々脳に流れるけどこれで飛べるんだな。

 いくぞー。

 私は飛んだ。

 飛んだ瞬間に、男と私の母親は死んだ。

 男の敷地は一気に火の海となった。

 不死鳥の子といってもその力は人智を超えていた。

 私はそれを見て、また進化した。

 [不死鳥になりました。]

 [不死鳥となり、ワールドモンスターに登録されます。]

 そして、私はこの時に知った。 

 どうやら私は異世界に来たらしい。

 元々はただの女子大学生

 ひょんなことから転生してしまったらしい。

 そして何よりオスと言われショックであった。

 ここからは私の自由に生きる。

 死なないけど。

 

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