第6話 1時間制限お題 心臓・クッキー・毛布A

「心臓がとまりましたでございますわよー!」


 先ほど知り合ったサロ〇お嬢様が死体を離れ叫ぶと、近くにいた、これも先ほど知り合ったコ〇ン君があれれー? おかしいな。と叫びだす。


 おかしいのはこの状況だ。

 卒業旅行として、親戚の金田〇ハジメと、その幼馴染七瀬〇ゆきと温泉旅行に来ていただけなのに。


 俺が温泉を出ると、怪盗を捕まえに来たと先ほど一緒に温泉に入った〇形警部が全裸で死んでいるのだ。


 初めて見る死体に驚きクッキーの味がしない。


 大事な所には申し訳程度に毛布が掛けられており、放送コードにも引っかからない。


 そもそも彼女持ちが一泊二日の旅行に男友達を誘うのはどうかとおもう。部屋割りを聞けば俺一人に、アイツら二人で泊るらしい。簡単にいえば俺は、保険。

 どちらの両親にも間違いはないですよ。という保険らしい。


 事件ですぞう。と突然出て来た目黒警部現場を仕切ると、サロメお嬢様が赤スパチャですわよー。と、叫びだす。

 よく見ると放送をしていた。


 現場を動くな。

 そういう自称探偵の冴えなくて美人でドリル属性の高校生の娘がいるおっさんに注意されて動く事ができないでいると、ハードボイルドな帽子をかぶった中年男性が銭形警部の死体のそばへと近寄る。それよりも館内は禁煙だ。


 なんで誰も注意しないんだ?

 その後ろから日本刀をもった男と絶景の美女が一緒に死体に近寄り始めた。



「妙だな……これはとっつあんじゃねえ。ルパンか……?」



 ルパンは伏字にしなくてもいいだろう。いやそういう話ではない。



「どうせモブの死体でしょ」



 絶景の美女が銭〇警部の皮をはぎ取った。

 そこには俺が全裸で殺されていて……なるほど、どうりで俺が食べているクッキーは味がしないわけだ。





 で? 結局俺を殺したのはだれだったんだ?



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