第8話
フィロソフィア・マシ―ナを壊したくなったので工場の壁ごと包丁で殴り殺した。二人暮らしに潮時を感じていた頃合い、近所付き合いも程々に彼女としか語り合うことは無かった訳だが、その関係ももうお終い。人間と違って余計なことを話さないから、皆は愛想が悪いと言うけれどやがて機械的な生活に終着し、まともな倫理観を抱えていたのは終末一色だけとなった。繰り返すバグが唯一の芸術、私はそれを認知するだけで満足に足りてしまうのであった。壊れているのは果たしてどちらなのか判別は困難を極めたところなのであったけど、それは考えずにはいられなかったしそれに答える義理も無いため考えることをやめて、とりあえずこの世界を満喫したかったんだ。
だってさっき殺したばかりの彼女を一秒経ちくらい前のように眺めて見ると、やっぱりとても綺麗だとわかるのですものなのだよ。だからつまり私はきっと何も見えていなくて、これからも彼女の死に飽きないことだけを予感したので良いとしておいたのだと思いますよ。うるせえうるさい私の作品じゃあ無いんですよ、と怒号を上げたい心持になったがそれは今現在のことで、過去の行いに関してどう思い悔み悔い滅ぼしたくても、この世界では時間という物は経過することも変化して、流れ続けることもその逆すらも有り得ないわけであるから、また更に言えばあの瞬間に戻ることも出来ず、後悔などしたところでしょうがなくこれは現実なので、そこで終わっており何も無くなるわけではないがそうなってしまうしかないために、本当に嫌になってしまうのだけど今はただこう言いたかった。
それだけなんだよねと言い放ってみてごめんなさいね。誰に向けたか分からなく言霊にして空気に向かって放った言葉は、全て自分の中で反復されることは無いから誰にも届かないんですけれども、もしこれを見ている方がいるなら何言ってんのかわかってくれとは言わないので、とにかくあなたをここに居ると言って下さい。それからそしたらこんな場所へ来てしまった自分自身の責任において、あなたの命を保証するための免罪符です。私の名前を出すかどうかはわかりませんが、必要が無いようなものだと判断している故にそうしないだけの事だと思うわ。でもそれでもいいなんて言う人には絶対に理解出来ない行為だろうことは、断じて否められないだろうと確信しておりますわ。そしてそれで問題は無いと考えるわ。だって人間はそんな事で救われるような物じゃない筈であって、そのような存在を信じられないからだと信じてください。
お願いしたいことがあるのだが、それが人に何かを願う時の人間の最も基本的な精神状態だというならば、どうかこの言葉に対して誠実にあって頂戴欲しいと思う次第である。よろしく存じています?知らない子ね。はい皆さんご注目しましたらこいつ一人だけに限れば非常に興味深い文章をお書き申していましたぞ。素晴らしいですね。まぁそれはそれに置いて置かないでもないです。
ちょっと気に喰わない事があると、人は自分を正すべきだという考えを持った上で最も短絡的である事は自殺であり、最も愚者である事に変わりありません。そのため自己管理に長けていることが必要であると言えるものの、大体を片っ端から見て行くことも無く、結局自分の意見が一番正しいと感じるようになり、気が付くことに精一杯になって行き、他の者がどれが正しいとか正しくない等の主観を持つ余地があるはずは無く、自分で決めた事も全部信じ切れず疑ってしまう様な生き方になるらしいということをここで述べましょう。と言うより勝手に思ってるだけだし自分がそうだとはもちろん言い張らんんだけど、嘘ついていてもしょうがないだろ。だからここでは正直に伝えるだけだよ。これが哲学というものですよはい知っておけ。知ったかんなこともうどうしようもないのですけど、私が死ぬ前に誰かがこれを見つけてくれたとき用に残したって記憶を残しておきましたんで、是非頑張ってもらえるよう望んどくことにしたんですよ。
後何日かすればあんまり馬鹿そうな感じもしなくなっているかもしれない可能性もありまして、なんだったらうり二つな姿の出来ている未来人を呼び寄せることにもなっているから、期待を裏切られたくはなかったもんでわざわざこれを書いたわけだけど、残念なことに大外れになってしまいますんなってしまいなさったなら実に悲報では御座いましょう。えぇはい。今頃死んでたであろうはずの君らがまた死にかけてるという情報が来てしまいまいた。
かわいそううあ痛いと感じる感覚があり、それを痛みと感じた事が分かる程の感性があるように感じられるが、実はそこまで明瞭かつ詳細な物事ではないのだという事を自覚せねばならないのですが、何にも考えなく生きていれば良かった昔の自分はこう思う。もっと楽しいことがあったのではないか。もしかしてみると退屈極まって地獄の様な状態だったあの時間が、永遠に、繰り返せるのならそれだけでも幸せだと気付いた瞬間こそが最高の生きる喜びとなる事は必定であったし、人生で一番大事な物はやはり生きていると言う実感なのだとしみじみと感じてしまうものです。
だからと言って別に死んだ事がある訳ではないけれど、私はとにかく生きて死んでこの繰り返しを続ける事だけを念頭に置いていたいから、こうして日々色んなつまらない事で悩んだり怒ったり泣いたりを繰り返している間に、ただ一つのことだけが重要になりつつあり、こればかりに集中して他は全くどうでも良いという結論になってもう既に三回程考えたのだが、何故そうなってしまうのか。それは結局人間は自分が何を為したいかよりむしろ何を知りたいかという事を問題にしたがる所があるために、自分の知識とか経験の中からその目的のために必要な物を抽出して考えてみれば、簡単に答えらしいものが見えちゃってつまり世の中の問題の多くは、他人のせいや社会の仕組みが原因ではなく、単純に本人の心的原因が主だということがよくわかるような気がするが、如何わしいなぁ。一体何が違うんか神様!?……違いすぎると思います。じゃあさあだったら他人を虐げたくなる人っているはずよぅ?えぇ全然分かりませんけどぉ。
「わああっ分かったァ。誰かを殺して自分も死のんだ。それで天国に行くつもりなんだっ」突然少女特有の声真似しながら叫んでみせる少女だ。おおうすっばらしく頭の悪くなり方をしている。それに今の発言を聞いて私が思いついた想像は、何々ちゃんが自分の首筋を切り取って自殺する姿を遠く離れ眺めているのは勿論貴方ですよ。皆さん一人一二月八四日朝の出来事ですかぁ。それとも十年前に起きた惨劇かな。あなたはまだ知りたくない様ねぃいいぞそんな調子だ……なんて考えている暇はあまりなくなってきたみたいである。今日もこれ一つ。そっぽ向いてください。
これは警告さ。 明日天気にする奴だって毎日空いてるかチェックしたりするかもしんないだろうに、全くどうして君達に言わなくてはならないんだよ。しかもちょっと話聞いている癖をして人の言葉を無視するなって。私の前に出てくるんじゃねえっていう感じで振りほどけば、まだ手放そうと頑張ろう気持ちはある様なきかない事もある程度にあるんだけど、手を振ろうとした途端後ろ向きに逃げられて、やっぱり掴まれた時みたいな状態になる。あれですけれどもまたしつこくしてくるのには本当に困っちゃうわよね。
ところで、この人の横にいるおじさんの方からは生命力を感じたんで、多分立派であり続けようとしているのかもしれないとは予想できた筈なので、私はこの二人(もしくは三人の)精神面が非常に心配になると同時に、何とか救済できればと考えるものである訳なのに、こいつらは勝手に仲良く腕を組んだ状態で現れ続けたあげく、最近二人で話をしたりし始めた事からも分かってしまう通りお互いに話し合った結果、この世界を変える手段を思いついていない状態のような気配があるにも関わらず、こちらに対してだけは随分な態度を取るあたり、二人の仲睦まじさが窺えると思えますね。
だけどそっちにとっては重要なことだろけど、こっッチはこの人たちに頼まれた件によって精神的疲労を背負ってしまったのだ。これ以上付き合ってられないもんなんて言うよりもいっしょうげんめつなことをしますかねッ。という決意を固めようと決めた所で視界が眩みました……。
(ここで途切れる)
「という訳だが如何なものでしょうか…………そう言った意味だっていうことでお間違いありませんか」と私は尋ねているのです。それにこの二人には色々話さないといけないのでありのまま起きた出来事全てを説明します。それが仕事ってヤツじゃないんですかいねぇ。でも私の心が疲れ切っただけ損したよ。これなら一人で行ってくりゃあ良いものの。まあいいんすけえどね別にぃ、もう嫌。帰りやすぜ。あんたが呼び出すから仕方無い事だからぁ仕方なく。
ここ最近毎日何かしらに巻き込まれ続けるわけなんだけれども、これは流石に応えまくっている状況でもありまして、そして先程述べた事情というのも実は私一人に関する物で、無知な人から言わせてもらいば私にとってそれは些細な問題に過ぎなかったし、そもそも今何時じゃ思わなくもないぞこん奴ら。
二人とも背広を着てる所や会話の内容的にも偉いさんと思われる人みたいすですね……それにしてこんな馬鹿丸出しの男二人の部下?上司にあたるのかわかりませんよねぇ。そんなことはこの際関係無いでしょうから、取り敢えず置いていければよいんだと思って頂きたいところです。勿論、二人は顔を歪めるだろうけれど、そん時にはもう帰ろうかと言う雰囲気を作っていきたいものでありまさればぇ。願望及び実現不可能に近い無理ですヨネ。とにかくこうなっていて、ああでどうなってしまっとったんですけんて言えばどんなに楽か、わたくしゃっぱらにゃあ思うものですよううん。ただ気を取り直す為に深呼吸一つをするしか出来なくなるのです。
するとその息の音とともに部屋の一部の壁だけが開いて、こちらを不思議そうな表情を見せて見上げてくる可愛らしい少女がいた。私が入ってくる時にはいなかった気がしていたが一体どのように忍び込んでいたであろうか。是非にも見ておきたかったものでありますですほん。はい今となって考えれみればの話なんですね。ですよ。だからあんまし変わらぬ心境じゃわいと思い直していますし、納得しましたしそれくらいにしましょう。また話をずらそうとするものでげんですよそれはよく分かってんだよ。おおいいぞそれでこそわたしなのだ。
しかしやはり少し不気味さを否めないと思われましてもないことと思いますけれども思っちゃ駄目なのかなぁ。そして更に顔色は蒼ざめたようでありますからして、ここはひとつ元気づかせたいと考えた場合において、何がよい物かどうかわやになり始めるというのが実情でもある為、とりあえずは現状をそのまま話すとするほかなかったりもしませんのですか、ないこともないかもしれないということにもなるんじゃないかと思うわけ。
むしろなっているのではないかと言えるのではないかと考えるようにしていると言えば言いやすく、理解しやすいことになるかもしれませんじゃあ。ああっ。やっぱり帰ることばかりを考えてしまう自分なのでまずいでごぜいますデスョネ。本末転倒どころでは済みそうにありませんでした。
この結論に至った理由には、自分が何をしてどう生きているかすらない状態です。そんな状態になってしまったのですから当然かもしれませんが……それでもこれから自分は頑張って行ってきますわアハ。今なら一時間くらい眠れるだろうってくらい気分ですぅ。私はあのお話のように生きねばならないことをずっと感じています(意味と定義?というか何かを)。
今は何とかしましょうとりあえず。でもきっとダメですよぉ多分こんな状態の私の書いた作品なんてぇ……本当に何を書き出したとしてもそれはただの幻想だっていうんです。結局今の私がその世界へと踏み入る力さえ持っていないのが明らかでは無いでしょうか(もうやめたいよねここまで自分のやっていることへの責任感が全くないままに何もかも全部駄目だって考えてしまいつつあります……)。
だからちょっとここしばらくの間はその辺りに関しての考えを封印させてくださいね。今まであった感情の吐露はこの投稿において一切致しないことを申し上げて置きたかったりなかったりするのです。すみません。それと今回の記事はかなり暗い上に長引く気がしてしまうと思われてしまいがちな内容となりますためこのような処置を取りました。さて行くぞォお前達はぁ。良いんだねェ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます