第5話

ハナはいつもより早く起き、外へ散歩しに出かけることにした。

部屋を出て、廊下に出る。すると、そこには看護師が二人立っていた。


ハナ

「おはよう!」


看護師

「おはようハナ。今日は早いね」


ハナ

「うん。目が覚めちゃって……ちょっと外へ行ってきます!「


ハナは駆け足で外へと向かっていった。


看護師

「……最近ハナちゃん元気だね」


もう一人の看護師

「確かに最近生き生きとしているね…何か良いことでもあったのかしら」


この日もハナはニーニといつもの場所、いつもの時間に待ち合わせる。


ハナ

「ねえニーニ」

「この先に何があるか探検してみない?「


ニーニ

「いいけど、暗くて見えないから危ないよ?」


ハナ

「大丈夫。こんなに月の光が明るくしてくれてるから」


ニーニ

「確かに今日は明るいね」


ニーニとハナは月を見上げる。

真ん丸の満月が大地を明るく照らしていた。


ニーニとハナは茂みをかき分けて、

奥へ奥へと進んでいく。

茂みを超えたその先には……


ハナ

「わあ…」


ニーニ

「すごい……!」


ニーニたちの目に映ったのは、月の光に照らされた一面に広がる花畑だった。

花々の周りに多数のホタルが光を灯していた。


ハナ

「綺麗…」


ニーニ

「幻想的だ……」


暫くニーニたちはその光景に見惚れ、佇んでいた…。

ニーニたちは花畑を歩き、そして月の光の下で手を繋ぎ、そして手を挙げた。


ハナ

「ゴホッゴホッ…」


突然ハナが咳をし始めた。


ニーニ

「大丈夫ハナ?」


ハナ

「うん……大丈夫……」


ニーニ

「冷えてきたね…そろそろ時間だし、戻ろうか」


ハナ

「うん……。またここに来たいな」


ニーニ

「そうだね。また明日行こう」


ニーニとハナはその場を離れ、元の場所へと向かっていった。


ニーニ

「じゃあ、暖かくして寝るんだよハナ」


ハナ

「うん……ニーニもね」


ニーニ

「じゃあまた明日」


ハナ

「うん…!また明日!」


ニーニとハナはまた明日会うことを約束して別れる。

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