第13話

僕達は、食堂に向かった



食堂に向かう途中エレベーターは、とても混んでいた。

なかなかエレベーターが来ない。


「凄い混んでますね!」


「そうだな・・・。これは」

「あっ!来ましたよのりましょ!」


「おい!ちょっと待て!」

僕は修先輩の手を引いてエレベーターに乗った。

僕が住んでいる部屋は、最上階なのですんなり乗れた。



6階にはそこそこいた人がいたが、階を下がるに連れて混んできた。


修先輩は、僕をエレベーターの角に移動させて、僕を守るように囲んでくれた。

なんか壁ドン(?)みたいなことをしていた。

なんか恥ずかしい・・・

僕は、コソコソ話のように

「修先輩そんな事しなくても大丈夫ですよぉ!」

と耳元で話した。

「っ!それはダメだ。周りの奴らを見てみろ」



僕は先輩の腕の隙間から周りの人達を覗いてみた。

みんな僕が顔を出したら、途端に顔を逸らした。

「修先輩、なんかみんな途端に顔をぷぃっとさせましたよ。」


「はぁー・・・大丈夫だ。もう気にするな・・・」

修先輩は呆れたように言った。


本当なんだったんだろう??



チーン



やっと1階に着いた。



おー!!

ロビーに沢山人がいる!



『きゃーーー!!!!』

「おい、北山修がいるぞ」

「誰だ、隣の美人は」

「あいつのルームメイトらしいぞ」

「まじ!めっちゃ美人じゃん!なんであいつなんだよ、無愛想のくせに」

「修さん!!今日もかっこいい!!!」

「抱いてください!!!」


うるさ!!


なんかいろんな声が聞こえるけど

怖!!


抱いてくださいって何!?


「修先輩!なんかいろいろなことをいわれてるみたいですけど大丈夫ですか?」


「大丈夫だ。気にするな。食堂行くぞ!」



「?はい!」

よくわかんなかったけど

僕達は、早足で食堂に向かった。




食堂にはかなりの人がいた。


「先輩すごい人ですね!あっ!あそこの席飽きてますよ!行きましょ!」

僕はまた早足で空いてる席に行った。



隣に人がいるので

「あのーこの席空いてますか?隣座っていいですか??」

と聞いたら



その人たちは、

まだ食べかけてたのに

「ど、ど、どうぞー!!!!」

と言って、すぐに行ってしまった。


「ちょっと待って!!まだ食べてる最中でしょ!!

一緒に食べようよーーー!」


と言ったのに逃げてしまった。

やっぱり僕って嫌われてるんだ。


「修先輩・・・あの人たち行ってしまいましたよー」

と言ったら



「あー大丈夫だー!!なんか他に用事を思い出したんだろう!席も空いたことだし何食べる?和食?洋食?」


慰めるように言った。



ここって和食の朝ごはんと洋食の朝ごはん両方あるんだ!




「じゃあ和食にします。」


修先輩は、ウェイトレスに

「すいません。和食2つください。」

といったら

ウェイトレスの人がかしこまりましたと言って厨房みたいなところに行った。


「修先輩!ここって自分で取りに行かないんですか?」


「そうだぞ!ここはウェイトレスがいるから自分で取りに行かなくてもいいんだ。ていうかこれが普通じゃないか?」


これが普通なのか・・・




そっかー

ここお金持ちの人が通う学校だったことを忘れてたよ!


「そうですか・・・」



と話しているうちに


「お待たせしました。和食定食でございます。」

とウェイトレスの人が言った。



「うわ~美味しそうー!」


「ここのご飯は、三ツ星レストランと老舗和食料亭と提供運営しているからとても美味しいんだ!」



なんだそれ

絶対美味しいやつじゃん

ご飯に味噌汁、だし巻き玉子、鮭、納豆、のりなどいっぱいある

どれも高級なんだろうな


この食堂は、学校側がお金を出してくれるから、無料で食べれる

ラッキー!!




『いただきます!!』

修先輩と僕は、手を合わせて言った。



まず、お味噌汁をすすった。


「うん~!!美味し!出汁がよくきいてる!」


次にだし巻き玉子を食べた

「なにこれ!!ふわふわしてて、あまじょっぱくて美味しい!!」



ここのご飯はなんでも美味しい!!



しかし修先輩は

「明日から、部屋で朝ごはん食べないか?」

と聞いた。


「えっ!どうしてですか??」


どうしてこんなこと言うんだろう??

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