第11話 北山修視点

天は、荷解きをするために部屋に行った。



俺は、荷解きの手伝いをした方がいいかな?

と思い、天の部屋に行った。


トントントン


っとドアをノックすると中から


「はーい!」



と聞こえた。



「俺だ。荷解きを手伝いに来た」

と言ったら



ドアを開けて


「修先輩ありがとうございます!

手伝ってくれるんですか?」



「うん!荷物重かったから手伝いにきた」

俺は、全然重くなかったけど、絶対に天は、重いと思うからな



「どうぞどうぞ!」


と言って部屋の中に入れてくれた。



まだ、始めたばかりかダンボールが開いている。



俺は

「じゃあ何から片付けてく?」

と言った。




すると

顎に手をあてながら

「えっと、、、服をお願いします!」

と言った。




「了解!」

と言った。




服をクローゼットにしまっていた

そこに

犬がプリントされてる服があった。

こんな服着てるのか!

絶対可愛いなー




今度うさ耳が着いたパジャマをプレゼントしよ!



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




黙々と荷物を片付けていった。




すると天の手が止まっていた。


天は、ぼーっとして写真を眺めていた。


俺は、

「何見てるんだ?」

と聞いた。





天は、写真を俺に見せた。

この写真には、桜の木の前で撮ったのか幼い天と1人ぽっちゃりとした男の子が写っていた。



幼い頃の天も可愛いなーと思った




すると天は、少し悲しい顔をして

俺には話してくれた。


「この写真は、僕が小学1年生の時に撮った写真なんですけど、僕の小学校は、田舎にあって、僕含めて学年に2人しかいなかったんです。隣にいるのがその彼で僕の幼なじみだった人で、彼と2人よく遊んでいたんです。けど彼は、突然いなくなってしまったんです。家に行っても何もかももぬけの殻でした。それから、僕は、ずっと一人ぼっちで生きてきたんです。中学に上がっても、誰も話しかけてくれなくて、、、僕って嫌われているんです。でももう、彼の名前忘れちゃったんです。」

と言った。


なんでだ!!!


そんなことないだろ!!

嫌われてるだと!!


幼なじみは、なぜ別れの挨拶をしなかったのか!

天は、ずっと一人ぼっちで生きていたんだぞ!!

俺は怒りが込み上げてきた


天の顔をのぞくと、涙を溜めていた。

自分では気づいていないのだろうか



天は

「修先輩?なんかしんみりしてしまいましたね。でも僕は、大丈夫です!もう慣れたので!高校では、絶対に友達作るので!!」


と言って、なぜか笑っていた。



俺は、なぜかかなしい顔が、別れた時の弟と重なって見えた。



天の腕を引いて、抱きしめた



天は、びっくりしたのか

「しゅ、修先輩どうしたんですか?僕は、大丈夫ですよ!」


俺は天の背中をぽんぽんと慰めるように優しくたたいた。


俺は天に言った

「そういうことは、慣れてはいけない!

絶対に天は、幸せになるべきだ!!」

と言った。



天は、突然声をあげて泣き出した。

ずっと我慢してきたのか



俺はずっと天を抱きしめた。



20分ぐらい泣いてただろうか

声が聞こえなくなってくると、天は、泣き疲れたのか俺の腕の中で眠っていた。




寝てしまったのか。



天を抱っこして、ベットの上に寝かせた


手を離そうとしたら

ギュッと俺のシャツを握って


「行か、ないで、、、」

と小さな声で言った


俺は離れられなかったので同じベッドに入った




そして俺は



「絶対に幸せにしてやるからな」

と言っておでこにキスをした。



「おやすみ天」

そのまま天を抱きしめて寝ることにした。


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