第9話 北山修視点
俺は、部屋の案内より先に寮内の案内した。
そして、俺たちは、エレベーターに乗った。
俺は天に
「ここは、とても広い。迷子になるかもしれないから、わからないところは遠慮なく言ってくれ!」
と言った。
俺もさすがにこの寮は、とても広いと感じた。
彼は、ずっとエレベーターの中で
「広いー!」や「凄い!」と独り言を言っていた。
目がとてもキラキラしてて、可愛いなと思った。
そして一階に着いた。
ロビーには、多くの人がいた。
みんなの視線が、天に向いていた。
天は、周りをキョロキョロして、いかにも、どうしたんだろう??みたいな顔をしている。
俺は、こっちに、目を向けるなと顔で訴えた。
周りの人は、途端に目を逸らした。
俺は、まずコンシェルジュがいる窓口を案内した。
「ここは、コンシェルジュの人が24時間いるから何か部屋で困ったことがあったら相談に乗ってもらえる」
と言った。
天は、驚いた顔になり
「コンシェルジュがあるんですか?なんか凄いですね!」
と言った。
天は、びっくりした顔になった。
感情が豊かだなー
やっぱり可愛いなー
俺は切り替えて
「そうか??こんなに凄いのか!普通じゃないか?」
と言った。
天は、ぽけっとなってしまった。
ほんとかわいいなーっと俺の気が抜けてしまう
すると
「ほんと凄いですね」
と呟いた。
俺は、次に食堂を案内した。
ていってもレストランみたいだがなっと伝えた。
ドアを開けて
「ここが食堂だ」
と言った。
すると天は、目を輝かせて
「広い!!えっ何ここレストランじゃないですか?いっぱい席がある!いっぱいブースがある!!これはいっぱい種類がありそう!今日の晩御飯何食べようかな??
あそこには、中華料理、そこにはイタリア料理、向こうには、フランス料理がある!僕フランス料理食べたことないんです!これは毎日楽しみだなー!」
と興奮していた。
天は、自分が興奮しすぎて恥ずかしかったのか顔を真っ赤にして、手で覆っていた。
よっぽど恥ずかしかったんだなだと思って、思わず大笑いをしてしまった。
すると天が
「修先輩ってあんまり笑わないんですか?」
といきなり聞いてきた
「あー、笑うことは、あんまりないな」
と答えた。
俺は、この学校に来てから、笑うことはなくなった。
よく1人で過ごしているので友達なんかはいない。
さっき天の表情を見て、久しぶりに笑ったと思った。
「修先輩は、笑うとかっこいいよくてステキなのに、笑わないなんてもったいない」
と透き通った目で真っ直ぐ俺の目を見て言った。
俺は、褒められたことが少なかったので、少し照れながら
「そ、そんなことない!でも褒めてくれてありがとうな!(こんなに素直なのは、末恐ろしいな、ほかの奴らにも言わないように気をつけなければ)」
と最後の部分は、天に聞こえないよくにつぶやいた。
天は、こんなに可愛いのに、かっこよくてステキなんて言われたらひとたまりもない。
天の素直さは、いいけど他の奴らには、言わさないように気をつけなければと俺は決意した。
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