第6話



それから僕は、自分の部屋にいた。

修先輩本当に部屋にダンボールの荷物運んできてくれたんだ!

ほんとに感謝!



それにしても自分の部屋もそこそこ広いな

自分家の部屋よりも広い

ほんとにお金持ちの人達が通う学校なんだなー

なんか世界観が別次元だもん

ちょっとずつなれよ!





僕は、荷物の荷解きをした。

部屋の広さがわからなかったから、ちょっとしか持ってきてなかったんだよなー



トントントン



「はーい!」


ドアの叩く音がした。



「俺だ。荷解きを手伝いにきた」



「修先輩ありがとうございます!

手伝ってくれるんですか?」


「うん!荷物重かったから手伝いにきた」



「どうぞどうぞ!」


僕は修先輩を部屋に招き入れた



「じゃあ何から片付けてく?」

と修先輩が言った。


僕は、

「えっと、、、服をお願いします!」

と言った。



先輩は、

「了解!」


と言って


黙々と片付けをした。



そして、僕は、お気に入りの写真をダンボールの中から出した。

この写真は、小学校1年生の時、満開の桜の木の前で、幼なじみの男の子と撮った写真だ。



僕は、田舎出身で、小学生の時は、僕と男の子しかいなかった。その男の子とはとても仲がよかった。いわゆる幼なじみだ。小さい頃から、お母さん同士仲が良く、彼のお母さんは、シングルマザーで夜遅くまで働いていて、僕は、その子と家でよく遊んだ。




しかし、小学校2年生の時、彼は僕に何も言わないでどこかに行ってしまった。

彼の家に行っても家は、もぬけの殻になっていた。




それから僕は、一人ぼっちになってしまった。





中学は、隣町の小学校の人たちと一緒になるので中学は、たくさんの人と同じ学校になる。




でも、中学で誰も友達が出来なかった。

僕は、嫌われてたから。







僕は、彼の名前を忘れてしまった。

なんだっけなー

名前。

忘れちゃったんだよなー



彼は、ぽわぽわしていてマシュマロみたいに可愛かったなー






ぼーっと写真を見ながら、昔のことを思い出していると

修先輩が、

「何見てるんだ?」

っと声をかけられた。




僕は、修先輩に写真を見せながら、

「この写真は、僕が小学1年生の時に撮った写真なんですけど、僕の小学校は、田舎にあって、僕含めて学年に2人しかいなかったんです。隣にいるのがその彼で僕の幼なじみだった人で、彼と2人よく遊んでいたんです。けど彼は、突然いなくなってしまったんです。家に行っても何もかももぬけの殻でした。それから、僕は、ずっと一人ぼっちで生きてきたんです。中学に上がっても、誰も話しかけてくれなくて、、、僕って嫌われているんです。でももう、彼の名前忘れちゃったんです。」




と僕は、修先輩に話した。




修先輩の顔を見ると、とても切なそうな顔をしていた。



「修先輩?なんかしんみりしてしまいましたね。でも僕は、大丈夫です!もう慣れたので!高校では、絶対に友達作るので!!」




修先輩は、突然僕の腕をひいて、抱きしめた。



「しゅ、修先輩どうしたんですか?僕は、大丈夫ですよ!」

っと言って、腕を回して、背中をぽんぽんっと優しくたたいた。



それにしても修先輩の筋肉すごいなー

すごい心地いい!





すると修先輩が、

「そういうことは、慣れてはいけない!

絶対に天は、幸せになるべきだ!!」

っと僕を慰めてくれた。




途端に僕は、涙が出てきた。

なにかが崩れたように

僕は、声をあげて泣いた。



修先輩は、ずっと僕を抱きしめて背中を撫でてくれた。




本当に修先輩は、いい先輩だ。


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