第022話 意味深すぎる会話(夏美視点)
私が目を覚ますとまだ五時前。目の前に雫の寝顔があって、すぐ上にはたっくんの顔がある。
私はたっくんに絡みついて眠っていた。
一昨日は他の女とたっくんが結婚するは嫌だなんて思ったけど、雫なら一緒に居ても嫌な気持ちにならなかったし、むしろ三人で一緒に居ると昔みたいで楽しかった。
私はたっくんが誰か一人の物にならなければそれでいいのかもしれない。たっくんが作る輪の中に自分が入ってさえいれば、たっくんが何人女を囲ったとしても気にしない気がする。
ふと視線を落とすと、布団になんだか不自然に膨らんでいる。私が布団を少し持ち上げてみると、そこには一つの盛り上がりがあった。
「ん……んん……」
私が布団を持ち上げていると、雫が険しい顔をして寝言みたいなものを呟き、目をうっすらと開けた。
「雫?」
「ん~、なつ?」
私が雫に声を掛けると、雫が目を擦りながら私がいるのが不思議なように名前を呼ぶ。
「おはよ」
「おはよう。あ、そっか。昨日は拓也の家に泊まったんだった」
私の朝の挨拶に、同じように返事を返し、徐々に思い出している様子の雫。
「そうだよ、それよりも見てこれ」
「そ、それってまさか」
私が布団を引き剝がしてある物を見せると、雫もその正体に気付いて私に視線を向ける。
「そうだよ?」
私が何を言いたいか理解した雫の無言の問いを肯定しつつ、首を傾げる私。
「皆そうなるの?」
「朝はこうなるんだって」
「ふーん」
私の答えに、雫は興味深そうに見つめている。
「ねぇ……ちょっと見てみよっか」
「え?いや、それは……」
私が提案すると雫は戸惑うような表情を見せる。
「雫は興味ない?」
「それは……あるけど」
「ならいいじゃん」
「でも途中で起きたら……」
どうやら雫は途中でたっくんが起きることを懸念しているらしい。
「大丈夫。一度寝たら時間まで絶対起きないから」
「そういえば昔からそうだった。そ、それならちょっと見てみてもいいかな……」
私がその心配を否定すると、バレないと分かった雫は、恥ずかしそうに顔を赤らめつつ乗り気になった。
「ははは。それじゃあ、下ろしてみるね」
「う、うん」
―ゴクリッ
雫の喉が音を鳴らす。
「おっきい……。こんなに大きくなるんだ……」
「多分かなり大きな方じゃないかな。家族の見たことあるけど、流石に違いすぎるし」
「そ、そうなんだ」
雫の言葉に私なりの考えを話す。彼女は目の前の光景に目を奪われながらも私の考えを知って驚いていた。
「うん。でも、やっぱりこのままって辛いんだよね?」
「そうみたい。溜まってるやつを出さないとダメだって聞いたことがある」
私の質問に、雫が誰かに聞いたのを思い出したのか、そう答えた。
このままだと辛いよね。それに興味もある。
「ねぇ、それなら私達でやってみない?」
「え!?」
私が雫に提案してみると、案の定彼女はとても驚いた表情をした。
雫がここまで感情を露にするのも珍しい。
「それとも私と一緒だと嫌かな?」
雫もたっくんのことを可愛がっていたし、一緒に居たので、私と同じ気持ちを持っているんじゃないかと感じている。もしかしたらちゃんと一対一でしたかったかもしれない。
そう思った私は雫に尋ねた。
「んーん。雫姉なら一緒でも嫌じゃないし、三人もいいかなって思う」
「なら決まりね。私からやってみるね」
「う、うん」
雫の気持ちを聞けたところで私は捲り上げて早速実践してみる。
「お兄ちゃんが持っていた本だと確かこんな感じで挟んでたのよね」
「それなら私もできそう」
私は移動して腰を下ろし、しばらく手で持ち上げながら上下に動かす。
雫が近くで見ながら自分に置き換えて想像している。
「うんしょうんしょ。あ、なんか出てきた」
「ホントだ。透明だね」
「うん」
しばらくすると、先から透明な液体がにじみ出てくる。
「う……」
さらに暫く上下に動かしていると、うめき声が漏れ出始める。ビクビクと痙攣し始め、さらに膨張しているように感じた。
「うっ……くっ……」
「うわっ」
それからまた数分程経つと、パンパンに腫れあがった風船の先から、突然私の顔に暖かい液体が降り注ぐ。
「これが溜まってたんだ」
「凄い量だね」
私が液体を触りながら感慨に耽っていると、雫が私についている液体を見て感想をいう。
「そうね。でも、まだ出し切れてないみたい」
でも私は目の前にあるものの勢いが衰えていないことが分かっていた。
「私もやってみる」
「そうね。変わりましょ」
私がやっているのを見てやる気を出した雫が私と位置を変わり、今度は雫が挟んで体を上下させる。
「う……うっ!?……」
「きゃっ」
再び十分程続けると、うめき声と共に、先ほどと同じ液体が今度は雫の顔に降りかかった。
「凄い匂い。それにべとべと」
「でも、その甲斐あって、大人しくなったみたいよ?」
「あ、ホントだ。しぼんできた」
自分の顔に付いた液体を拭いながら鼻をヒクヒクとさせる雫に、私は雫の間にある物を指さす。それは先ほどまでの勢いを失い、先程まで顔を覗かせていた先が見えなくなっていた。
雫も体に触れているのでそれを実感しているらしい。
「これで辛くないかな?」
「多分」
私の問いに雫が頷く。
「それじゃあ、私たちはお風呂に入って朝の準備をしましょ?」
「そうだね」
朝の仕事をやり切った私たちは、汚れたところを綺麗にした後、浴場に向かった。
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