海の見えるサービスエリア

@asahigaoka0214

第1話 初めてのデートの場所

私は今、あるサービスエリアで妻と共に海を見ている。私は目黒孝之(めぐろたかゆき)とある建築会社で働いている26歳、私は学生時代から周りの人間関係が良く無い。毎日趣味や発言でからかわれたりしていたからだ、そのため私もグループの話し合いの時にわざと机を離す等して対抗していた。

そんな私だが幼い頃からの付き合いの妻がいる、

目黒海幸(めぐろみさち)旧姓常磐(ときわ)私の妻であり同い年の幼馴染でもある。

私の趣味、海と車が好きというのに共感してくれ、彼女もまた海が好きなのである。そのため昔から仲が良く家も近所なので小学校も中学校も高校も一緒だった。

私達は中学を卒業する直前から付き合い始めた。

きっかけはと言うと、私は高校受験の直後に海幸以外の唯一の友人から「2人共お似合いじゃん、付き合いなよー」と言われた事である。私は「いやいや海幸にはもっとお似合いの人がいるよ」と言った。

でも海幸は私の腕にしがみつき、「私たっくん(孝之)と一緒がいい」と言った。私は顔が赤くなった反面嬉しかった。

そして私達は中学を卒業し春休みに入ると私と海幸の双方の両親が「デートにぴったりの場所がある」と、あるサービスエリアに連れて来てくれた。(海見サービスエリア)そこが私達の初めてのデート場所である。海見サービスエリアは昔から告白やデートの場所として地元で有名な場所である。

恐らく私や海幸の両親は自分達のデート場所にと真っ先に思い浮かんだのだろう。

私は「海幸、海を見よう」と海幸の手を握った。

すると海幸は「うん」と笑顔で答えた。私達は見晴らしの良い所へ手を繋ぎ歩いて行った。

見晴らしの良い所へ着くと誰もいなかった。

そこで私は海を見ながら海幸にこう聞いた。「海幸、どうして俺の事好きになったんだ? 」すると海幸は「たっくん昔から休みの日よく海にゴミ拾いに行ったでしょ? 」私は「うん」と頷いた。「私昔から海が好きで私の名前も海幸でしょ? だから私の事を大切にしてくれているようで嬉しかったの」私は思わず「海幸」と言った。すると海幸は「たっくん」と言ったので私は「どうした、海幸?   」と言ったすると海幸が私に抱きついてきた。「海幸? 」私がそう言うと海幸は泣きながら「私、たっくんと離れたくないよー! 」と言った「私、夢で見るのたっくんがいなくなるの」と言いわーと泣き始めた。私は海幸の背中をさすりながら「大丈夫、俺、何があっても海幸の事を置いて行かないよ! 」海幸は本当?と聞いたので私は「本当!海幸を置いてどこかへ行ったりしないから! 」と言い海幸をギュッと抱きしめた。「たっくん」海幸がそう言うと海の方から穏やかな風が吹いた。

そして時は流れ、11年後私達は同じ場所に立っている。

「たっくん、あの時の約束守ってくれてありがとうね」「約束? 」「うん、あの時たっくん私を置いてどこかへ行ったりしないからって言ってくれたでしょ? 」「そうだったな」と言うと幼い兄妹の声がした「おかーさんなんのはなししてるの? 」「お父さんの事大好きだよって話」「ぼくもおとーさんのことだいすき! 」「あたしもー! 」すると海幸も「お母さんもみんなの事大好きだよ」と言い幼い兄妹を抱きしめた。すると海の方から穏やかな風が吹いた、あの時と同じ風だ、私は「そろそろ行こうか」と言いみんなで車に戻った。私はまたここに来よう、2人共大きくなり、そして恋人ができたらここに連れてきてあげようと。

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