颯真と理央奈との話し合い

大内社長は、自らの娘である理央奈と、颯一郎の弟である颯真の間に生じた諍いを解決するため、彼ら2人だけで話し合いをすることを提案した。私は義父の助言に従い、妻と弟の2人だけで話し合いをさせることにした。


他の誰もいない定休日の会社の会議室で、冷静な話し合いが行われることを期待した。颯真は、兄夫婦の新婚生活の邪魔をしている自分の間違いを認め、素直に謝罪するつもりでいたらしい。


しかし、理央奈は自分の意見を曲げるつもりは微塵もなく、颯真に対して強く反発する一方だった。話し合いは時間が経つにつれ、ますます緊張を増し、両者の意見は相容れなくなっていった。


颯真は、自分が悪かったと謝罪し、和解を促す熱意を込めたという。だが、結婚前のデートから邪魔ばかりされてきたという恨みを捨てられず、理央奈は怒りを収める気にはなれなかったのだ。話し合いは長引き、最終的には決裂し、両者は別々の場所に引き揚げることとなった。


私は、この諍いが解決し、終結する日を待ち望んでいた。だが、2人の仲は険悪の一途を辿る一方だった。

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