15 新たな事実

帰り道には、僕たち2人の足音が響く。

「なぁ、光星」

前を歩いている僕に向かって、颯季が話しかける。

「どうするんだ」

足を止めて後ろを振り向く。

颯季は、静かに微笑んだ。


ー少し前ー

 先生に呼ばれて、カウンセリングルームで、今後について話していた僕たちに、先生が、

「でも、実はな…」

と、急に申し訳なさそうな顔をして、話を切り出した。

重要なことが話される。

そんな気がして、僕は自然と姿勢を正した。


「俺が怪我をしたときに、このキャンペーンの日程が延期したことは知ってるか?」

僕らは、黙って頷く。

「仮委員会は、半年間の活動の後、正式に委員会で活動する許可が下りる。それは、変わらない。ただ、俺の怪我で、仮委員会としての活動開始期間が遅くなったんだ。だから、委員会として、正式に認めてもらえるのは…」

ふと、僕は、今日の日付を思い出す。

まさか…


「委員会として、認めてもらえるのは、3月なんだ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

僕たち光沢小学校給食ガチ勢委員会! Shizukuシーちゃん @sizukul

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ