12 投票

「では、みなさん、一番いいと思った委員会を投票用紙に書いて下さい。」

『はーい』

司会者の合図とともに投票が始まった。

ルールに自分たちの考えた委員会に投票してはいけなかったので、ちょっと悲しかったけど、印象に残った委員会を選んだ。

みんなが書き終えると、先生が来てくれて、票数を数えてくれた。

静まった空間に票を数える音と他の班の声が聞こえる。

緊張で胸が苦しくなる。

心臓の音が時を数えるごとに大きくなる。


票数を数える音が消えた。

みんなの視線の先には、深く息をはく先生。

「3班の決勝進出委員会は、」

張りつめられた空間。

「給食ガチ勢委員会」

拍手の音。

みんなが僕たちにくれた優しい音。

「頑張ろうな、光星。」

颯季の声。

僕は涙を堪えながら、颯季と小さくハイタッチをした。



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